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ヨシヒコの江津まち歩きツアー 今井美術館(令和5年9月30日)

掲載日:2023年9月30日更新
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「まち歩きマップ」作成までの取り組みを紹介します。

ヨシヒコの江津まち歩きツアー 今井美術館(七田眞コレクション展)

江戸時代に江津市を中心に作られた『石見根付』をご存じですか?江津や日本国内よりも海外の方からの評価が高いため世界のお宝と勝手に呼んでいます。その江津で作られた世界のお宝を、「江津の人に見てもらいたい」という思いで故七田眞さんが集められ、遺族によって江津市に『七田眞コレクション』として寄贈されました。

令和5年9月2日から10月1日まで、江津市にある今井美術館で『七田眞コレクション』の展示会が行われました。

今回は歩数は少ないですが、今井美術館の中を歩きます。

目指せ、1万歩のまち歩き!

スタート

スタートは今井美術館の建物の前から始まります。

今井美術館の前

やはり、地球温暖化のせいでしょうか?9月の終わりなのに気温は30度を超えています。みなさんも暑さによる体調不良には気を付けましょう。

七田眞さんの功績ブース

まずは、今井美術館1階を歩きます。

第1展示室入り口

今井美術館1階入り口

玄関を入ると正面にチケット売り場があります。チケットを購入し、左側に1階の入り口があります。入り口の前には展示に関連したグッズが並べてあり、購入することもできますが、みなさんは展示を見終わった後に買われているようです。

展示室の最初の半分は七田眞さんの功績のブースになっています。

残りの半分が石見根付の展示ブースになっています。

七田眞氏のパネルとごあいさつ

七田眞さんのパネル

1階の展示室に入って左側から順路になっています。最初は、石見根付を集められた七田眞さんの写真のパネルと遺族代表の七田厚さんのあいさつのパネルがあります。パネルの下には石見根付の収集家だった説明文の小パネルがあります。

年表パネルなど

年表パネルほか

次に進むと七田さんの幼いころの家族写真と、その横にはタイプライターが展示されています。

タイプライターは、まだ誰も持っていなかった頃に、早くに購入をして、「これからはタイピングの時代だ」という思いで、タイプライター教室も行っていたそうです。

上には七田氏と七田氏が立ち上げたしちだ・教育研究所についての年表のパネルが展示されています。

年表の続きと貴重な本

年表の続き

タイプライターの横には7冊の本が展示されています。七田氏は郷土史家でもあったため、江津の様々な歴史を調査して、出版していました。7冊の本の中には石見根付に関する本や江津の町の歴史に関する本、江津の人物伝などがあります。

7冊の本の横には、幼児教育の出版物が並べてあります。中でも赤い本が一番最初に出版した本です。

七田眞コレクションのタペストリー

タペストリー

そのまま順路を横に進むと七田眞コレクション展のタペストリーがあります。展示の会場内に映える青色のタペストリーは、今井美術館のスタッフがデザインをしました。展示会場に行くと一見見落としがちな、このようなタペストリーも、施設のスタッフやイベントのスタッフなどによって細かくデザインされています。その人のセンスの良さが表れます。

各パネルと出版物

各パネルと書籍

タペストリーを抜けると七田眞さんの思い出の写真のパネルがあります。これらのパネルは『しちだメモリアルホール』からお借りして展示しています。

パネルの下には七田さんが出版した書籍が並んでいます。今回の展示書籍は約200冊です。手前の黒い台に置いてある書籍は、幼児教育本と並行して執筆していた企業向けの教育本や社会人向けの本です。これだけ執筆書籍が多くあるため、当時はとても人気だったことがわかります。

浜田第一高校の友人との写真

浜田第一高校の友人とのパネル

 

左の写真パネルは浜田第一高校時代の同級生との写真です。浜田第一高校は昭和23年の1年間しか名称としては使われていないため、浜田第一高校の卒業生はとても少なく、貴重な写真です。

写真の下の書籍には、英語で書かれた報告書のようなものもあり、この英語版の書籍を読んだ海外の人からの反響も大きかったそうです。

 

生活道具

生活道具

中央の柱の裏には七田さんが身につけていた時計や眼鏡、名刺入れ、財布などが展示されています。こちらも、しちだメモリアルホールの展示物をお借りして展示しています。

『七田眞コレクション』ブース

石見根付は現在の江津市嘉久志町に住んでいた清水巌から始まったと伝わっています。清水巌は親子3代を総称して清水巌と呼ばれています。

1番目の棚と2番目の棚

石見根付9点

『七田眞コレクション』ブースに入ると一番最初の展示棚に猪牙(ちょき)の根付が4点と次の展示棚に猪牙4点と黒柿の根付が1点あります。この中では、2代目清水巌の文章(ぶんしょう、または、ふみ)の猪牙に忍草と蜘蛛の根付が、とてもきれいです。

今回の根付は29点展示していますが、その中で蜘蛛が刻まれた根付は8点あります。蜘蛛については中国の俗信では、蜘蛛が現れると好きな人が来ると伝わっており、日本書紀や古今和歌集でも

我が夫子(せこ)が 来べき夕(よい)なり ささがねの 蜘蛛の行ひ 是夕(こよい)著(しる)しも

と、歌われており、蜘蛛が巣を作ると好きな人が来るという意味です。このようなことから、蜘蛛はロマンチックな動物として石見根付に刻まれています。

 

3番目の棚と4番目の棚

3番目の棚と4番目の棚

次に進むと3番目の棚と4番目の棚があります。それぞれ5点ずつ並べてあります。

3番目の棚に3代目清水巌の巌水(がんすい)の象牙の根付があります。こちらの根付も蜘蛛と忍草が刻まれており、さらに和歌も刻まれています。4番目の棚に文章の猪牙に百足の根付があります。百足は足が多く、客足が多くあるという意味で縁起の良い動物とされていました。もしかしたら、こちらの根付は江戸時代の商売人が身につけていたものかもしれません。

これらの展示や壁面のパネルなどの設置は、美術館スタッフ指示のもと、運送会社の美術スタッフが行います。設置しながら、微調整や意見を交わしながら修正したりして、約8時間くらいかかりました。

 

亀のタペストリー

亀のタペストリー

最後の展示棚の前に亀の根付のタペストリーがあります。亀の根付は4番目の棚にあります。作者は初代清水巌の富春(とみはる)で、根付の素材は水牛の角です。亀の底面に文字を浮かび上がらせて名前が彫られており、これを浮き彫りといいます。浮彫の技術には謎が多く、その技術のすべてが解明されていません。

 

5番目と6番目の棚

5番目と6番目の棚

タペストリーを超えると最後の5番目と6番目の棚があり、それぞれ5点ずつ展示してあります。

5番目の棚には富明(とみあき)という作者の猪牙に蜘蛛の根付があります。富明は今井美術館のある江津市桜江町川戸出身の根付師です。出身者の作品を出身地で展示できるのが一番最高の展示だと思うので、なぜかこの作品を見るだけで、満足してしまいます。

その他の活躍していた場所がわかる根付師としては、大田市出身の貫満(つらみつ)がいます。貫満の作品も今回は数点展示されています。

6番目の棚には蝉の根付があります。蝉の羽の模様の本の一部が平になっており、そこに名前や出身地が刻まれています。肉眼ではなかなか見えないです。

海松

海松

展示部屋の正面に海松(うみまつ)が置いてありました。海松は調べれば調べるほど、読み方も物自体もよくわからなくなってきて困っていたところに、本物が目の前にありました。所有していた方が善意で展示にご協力していただいたそうです。ありがとうございます。

一見、木の棒に見えますが、手に持つとずっしり見た目によりずいぶん重いです。

「昔、父親が漁の網に引っかかった」と言って海松を持って帰ってきたことがある。と渡津小学校の校長先生がおっしゃられていたので、海の深くにあるものだと思います。

その他のイベント

開会式

開会式

今回の展示では、初日の9月2日に開会式を行いました。展示はしちだ・教育研究所と今井美術館と江津市が共催して開催しています。

 

お茶のおもてなし

お茶のおもてなし

初日と2日目には、しちだ・教育研究所の茶道部による呈茶がありました。

この展示に合わせた内容で、大変好評でした。

小・中学生の授業

小中学生の授業

しちだ・教育研究所の協力により学生向けのガイドブックを作成していただいたため、期間中に江津市教育委員会が小中学生の授業を開催しました。市内各学校の約500人の児童・生徒に協力いただきました。

9月23日には、七田さんが生前から親交のあった国際根付ソサエティ日本支部理事の吉田ゆか里さんが東京から来られ、江津中学校美術部さんに石見根付の技術や見どころなどの説明をしていただきました。実際に江戸時代に作られた富春の蛙の根付などの吉田さんが持ってくるされたものを、中学生は手に取って間近に見たり、根付の作成の技術について説明を受けました。

ありがとうございます。

 

2階へ

1階の出口

1階出口

1階の出口を出て、2階へ向かいます。2階は『1プラス1~Unlock 解き放て~ 石州勝地半紙の可能性』というタイトルで勝地半紙の展示を行われました。

2階入り口

階段を上がると

2階入り口

2階入り口があります。今回は1階と2階が別々の内容の展示ということで、1階を目当てにくるお客さんや2階を目当てにくるお客さんや、両方とも見に来たお客さんなど様々だと思います。1階だけ記事にしたり、2階だけ記事にしたメディアの方もいらっしゃいました。

勝地半紙はその技術が江津市の指定文化財になっていて、昔からの技術が今もなお伝わっています。

2階の全景

2階の最初

2階の全景がこちらです。今回の2階の掲載は許可をもらっていませんので、あまり細かくはお伝えできませんが、正面に見える45種類の草木たちは見た瞬間に涙が出るくらい感動しました。

あと、この入り口右側にある夫婦の説明パネルも同じように涙が出るくらい感動します。文面も良かったし、パネルの配置も良かったです。タイトルの『1+1~』の意味がよくわかりました。今後も2人で活動を続けていってほしいです。ありがとうございました。

 

ゴール

ゴール

 

ゴール!

今井美術館の正面に戻りました。

​​今回は歩数は関係ありません。美術館の良さを伝えたかったです。

いつも登場するヨシヒコは、今回はB&G財団への長期研修でお休みでした。

 

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