本文
遺跡発掘「岩瀧寺跡」調査情報7(平成31年2月1日)
遺跡「岩瀧寺跡」発掘調査情報7(H31.2.1)
調査もいよいよ最終局面をむかえました。
近くの県道も開通し、ダムの工事も進んでいるようです。
有識者からの指導
遠方から有識者を招いて、今まで出てきた遺構などについて、有識者の指導を仰ぐことになりました。
A区の状況について調査員(青い人)が有識者(赤い人)に説明を行っています。
B区の石組について、今後どのような調査、分析をすればよいか聞いています。
A区の埋設石積
石積みの順番
埋設された石積みも全貌が見えてきました。
埋設石積みの最初は、下の写真のようなL字型の石積みと造成だったと考えられます。
次に下の写真の赤い部分のような石積みと造成がされたと考えられます。
右の奥の方に見えてる掘削箇所は、造成される前の自然地形です。
右側の川まで傾斜を形成していたと考えられます。
年代がバラバラの建物跡
A区奥からは建物跡と思われる石積みがでてきました。
この石積みには積み方に統一性がなく、きれいな正方形でもないため、何度か建て替えられて積み直された石積みと考えられます。
岩盤を利用した跡
A区の中よりの岩盤部分に岩盤を削って穴にした柱の跡(下の写真の左側の方)と岩盤を削って溝のようにした水路の跡(下の写真の真ん中の縦の線)が出てきました。
ここにも何か建築物があったと考えられます。
石積みの年代調査
石積みの年代を特定するために石積み背後の造成土を調査し、古くは鎌倉時代の陶器のかけら、主に戦国時代の陶器のかけらなどが出土しました。
しかし、石積みが形成された年代は土層の多くが現代工事によるかく乱を受けており、出土量もそれ程多くないため、形成された年代は今も悩み中です。
これから、さらに深く掘り下げる予定です。
調査員メモ
(遺跡 岩瀧寺発掘調査 平面図)
今後は、2月中に現地説明会を行う予定にしています。
詳細は近日中にお知らせします。