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遺跡発掘「岩瀧寺跡」調査情報6(平成31年1月1日)

掲載日:2019年1月1日更新
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遺跡「岩瀧寺跡」発掘調査情報6(H31.1.1)

調査現場はすっかり寒くなり紅葉していたもみじは散りました。

今回は平場のA区を掘り下げました。

岩瀧寺H31.1.1

埋設されていた石垣

今まで調査していた面よりもさらにバックホーを使って掘り下げています。バックホー半端ないって。

掘り起こしい作業中

すると、

埋没石垣

地中から埋没した石積みが出てきました。

見つめあうと素直におしゃべりできないタイプの調査員もこのときばかりはテンション上がってます。

埋設石垣

その後、手作業で土を取り除く作業を行いました。

正面から見るとこのような石積みで、比較的小さな石が不規則に並んでいるように見えます。

石積みの時代を調査

石積みの時代を調査するため石積みの背後の土の層を掘ってみたところ、大半は現代工事によりかく乱されていました。

遺構面の調査

写真の掘削箇所の下の色が薄い部分は古い時代の土と新しい時代の土が混ざっている現代造成土です。

掘削箇所の上の色が濃い部分は古い時代の近世造成土だと思われます。ここはこれから調査します。

混ざりあっていた出土品

これらは、現代造成土から出土したものです。決して福笑いの途中ではありません。

これが福笑いなら完成は相当イケメンが出来上がると思いますが…。

現代造成土の出土品

左側は上から青花という中国の陶磁器2点と備前焼のツボのかけら1点です。戦国時代のものと思われます。

真ん中は上から肥前系の陶磁器2点と赤瓦のかけら1点です。江戸時代のものと思われます。

右側はかわらけのかけら1点です。これは年代不明です。

現代造成土には古い時代の遺物も新しいものも混ざり合っています。このうち、古い時代のものがどこから、土にまぎれこんできたのかが、今後の調査のポイントです。

古い石積みの有効利用

石積みの先端の場所は、土地を造成しても石の上部が地中から出ていたため、時代が変わって建物の基礎として再利用されていた形跡がありました。

石積みがそのまま建物の基礎に

ブルーシートで覆われているため、今回は残念ながらお目にかかることはできません。

今後の調査

現在、石積みの年代を特定するために近世造成土の遺構面を検出する作業を行っています。

遺構面検出作業

調査員メモ

 

平成31年1月1日調査員のメモ

調査員は精通者の指導等を仰ぎながら調査の方法を模索しています。

これまでの調査内容

遺跡発掘「岩瀧寺跡」調査情報1(平成30年7月1日)

遺跡発掘「岩瀧寺跡」調査情報2(平成30年8月1日)

遺跡発掘「岩瀧寺跡」調査情報3(平成30年10月1日)

遺跡発掘「岩滝寺跡」調査情報4(平成30年11月1日)

遺跡発掘「岩滝寺跡」調査情報5(平成30年12月1日)