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令和6年第3回江津市議会定例会の開会にあたり、諸議案の提案理由および当面の市政運営に対する私の基本的な考えを申し述べさせていただきます。
はじめに、地域公共交通推進事業についてです。
今回の令和6年度9月補正予算において、地域公共交通推進事業として、本市東部地域における地域ニーズの把握と新たなモビリティサービスの社会実装及び公共交通サービスの高度化を目指した実証実験を行う費用を計上しています。
本市公共交通計画に掲げた江津市版MaaS(マース)の構築に向け、課題検証を行うことが効果的だと考えています。
これにより、一日でも早く、本市の交通空白地域の解消と既存公共交通体系の利便性向上を実現できるように取り組んでまいります。
救急医療ICTネットワーク整備事業について
次に、救急医療ICTネットワーク整備事業についてです。
市内唯一の救急告示病院である済生会江津総合病院においては、昨今の医師不足の影響により、救急医療への対応が厳しい状況が続いています。
このような状況にあっても、できる限り迅速かつ的確な早期診断、早期治療につながる救急医療体制を構築しなければなりません。このため、医療情報コミュニケーションアプリ等のICT技術の導入によって、江津邑智消防組合、済生会江津総合病院、公立邑智病院、浜田医療センターが連携する仕組みをつくりあげ、本地域における救急医療の安定的提供と質の向上を図ってまいります。
次に、小学生から18歳までの医療費無償化についてです。
これまで本市では、子育てしやすい環境づくりのための様々な取り組みを推し進めてまいりました。
他の自治体の取組みや子育て世帯の皆さまのニーズが多様化しているなか、子育て世帯への支援をより一層充実させるため、子ども医療費助成制度を大きく拡充することといたしました。
現行の子ども医療費助成制度では、未就学児は無償、小学生から18歳までは総医療費の1割負担としていますが、このたびの条例改正によって、令和7年4月からは、0歳から18歳までのすべての医療費を無償化することとなります。
これにより、江津市で更に安心して出産、子育てができる環境を整えることができるものと考えています。
続いて、防災集団移転促進事業についてです。
松川町長良地区においては、移転元地の土地建物等移転補償の対象のうち、今年度3件の契約を締結しました。
また、集団移転先である旧市営住宅嘉戸団地については、現在、旧市営住宅の解体工事に着手し、概ね3分の1の解体を完了しています。解体後は、今年度内に造成工事を完了できるように努めてまいります。
また、川平町田野地区における移転先地を始めとした事業計画の策定につきましては、国土交通省の堤防事業と一体的に進めているところです。
本市といたしましては、地域住民の方々をはじめ、国土交通省および島根県と密に連携を図りながら、両地区の早期の移転完了を目指し、引き続き事業を推進してまいります。
次に9月補正予算についてです。
本定例会に提案している予算議案につきましては、先ほど述べました公共交通に関する事業や、救急医療体制を整備するものなど早急な予算措置が必要となるもの、令和5年度決算にともなう前年度繰越金などを編成したもので、補正額は3億7,500万余となります。
以上、令和6年第3回江津市議会定例会における主な事業や課題について述べさせていただきました。
最後になりますが、去る8月10日、江津市合併20周年・市制施行70周年記念事業として吉本新喜劇江津公演を開催いたしました。当日は、市内外から多くの皆さまにご来場いただき、笑顔と笑いが溢れる素晴らしい時間をお過ごしいただけたのではないかと思っています。
来月10月1日には、記念式典の開催を予定しておりますが、改めて江津市70年の歴史に思いを馳せながら、明るい笑顔にあふれる未来の姿を創造する時間となることを期待しているところです。
記念式典を前にして、「江津のひとをもっと笑顔に」「江津のまちをもっと豊かに」「江津のしごとをもっと魅力的に」にする江津市政に、更に邁進してまいりたいと気持ちを新たにしています。
アクセシビリティのため、一部の表現を変更して掲載しています。