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令和5年第4回江津市議会定例会の開会にあたり、諸議案の提案に先立ちまして、当面の市政運営に対する私の基本的な考え方を申し述べさせていただきます。
はじめに、生活交通バス事業についてです。
令和6年3月31日をもって廃止が予定されている路線バス「有福線」について、本年9月に4回の住民説明会を実施しました。
この間、地元住民の皆さまや各種関係者との調整を行い、有福温泉町から江津駅までを路線区間とする生活バス路線の新設及び料金表を条例議案として、提案しています。
運行回数や運行時刻、停留所については、もう暫くの調整が必要となりますが、路線廃止による市民生活への影響を最小限にとどめるべく、代替交通手段の確保及び移行に必要な準備を今後も進めてまいります。
次に、地域再生計画推進事業の中で行う、二つの取り組みについてです。
一つ目は、「保育園留学事業」です。
跡市町の『里山こども園わたぼうし』に保育園留学したい児童を預かることで、子育て世帯を全国から受け入れ、2週間程度、跡市・有福温泉地区を中心に暮らしてもらうという、市内民間団体の取り組みが行われます。
休日には、その周辺を観光することにより、体験家族に、本市ならではの自然や食、地域とのつながりを感じられる暮らし体験を提供し、江津の応援者を増やすことを目的としています。
市といたしましては、企業版ふるさと納税の仕組みを活かして、この民間団体の動きを支援していきたいと考えています。
二つ目は、「波子駅リブランディング事業」です。
これは、地域再生計画に基づき、企業版ふるさと納税人材派遣型の制度による、寄付金と派遣人材を活用し、新たな集客サービス等の構築や、施設の目的地としての価値向上、将来的な交流人口および関係人口の拡大をめざすもので、このほど、駅舎の東側部分を市内クラフトビールメーカー様にご活用いただくことを決定しました。
これにより、日本初のビール醸造をする駅となるため、市内外への大きなPR効果を期待しているところです。
次に、子育て世帯臨時給付金給付事業についてです。
この事業は、エネルギー価格・食料品価格等の物価高騰の影響を受けている子育て世帯に対し、市独自の施策として、臨時の給付金を支給するものです。
長引く物価高騰により、家計への負担が大きい子育て世帯に、児童一人当たり3万円の現金給付を行うことにより、経済的負担の軽減を図りたいと考えています。
今議会では、その給付に必要な経費を計上しています。
次に西部統合小学校についてです。
西部統合小学校の校舎は、現在の津宮小学校敷地内に建設することを市の方針として決定しました。
その内容につきましては、10月2日に開催された議員連絡会において、議員の皆さまにその方針をご説明し、11月からは、小学校の保護者、関係する地区の方々に対して説明会を開催して、ご意見等をいただいているところです。
12月以降も小学校の保護者、校区内の保育所の保護者の方々に対して説明会を行う予定としています。
こうした説明会を通じて、いただいた意見や、児童を対象に行う予定のアンケート調査結果を反映しながら、未来の担い手となる子どもたちの教育環境の整備を行うための統合小学校建設基本計画を策定します。
この計画を基本として早期完成を目指し、統合小学校建設の基本設計及び実施設計を行ってまいります。
続いて、自治体間連携協定の締結についてです。
去る11月20日、鹿児島県東串良町役場において開催した協定締結式において、同町との自治体間連携に係る協定を締結しました。
本市と東串良町は、歴史・文化・産業・地理などにおける共通点がほとんどありません。しかし、異なる特色をもつもの同士であるからこそ、互いのまちの独自の資源を持ち寄ることによって、新たな政策や取組みを生み出すことができるのではないかと期待しているところです。
そのうえで、人口減少社会にあっても、安心・安全で、心豊かに生活できる自治体の姿を、東串良町の皆さまとともに描いていきたいと考えています。
次に、予算議案についてです。
このたび、一般会計ほか4件を提案しており、一般会計については、5億2,300万円余の補正額を計上しています 。
内容については、物価高騰対策や地域再生計画推進事業などにかかる予算を中心に編成しています。
また、ふるさとづくり寄付金が、当初の予測よりも大きく上回る見込みから、これに関連する予算も増額することとしています。
以上、令和5年第4回江津市議会定例会における主な事業や課題について述べさせていただきました。
私は、「江津のひとをもっと笑顔に」「江津のまちをもっと豊かに」「江津のしごとをもっと魅力的に」という3つの公約を達成し、「小さくとも“一層” キラリと光るまち ごうつ」を実現させるため、引き続き全力を挙げて取り組んでまいります。
アクセシビリティのため、一部の表現を変更して掲載しています。