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山陰道(土床坂)が文化財に指定されました
「山陰道」(土床坂)が文化財に指定されました
令和4年3月28日に江津市文化財保護審議会は、江津市教育委員会の諮問を受け、同日の審議・議決を経て、「山陰道(土床坂)」の江津市指定について答申をしました。
それを受けて、5月16日に開催された江津市教育委員会定例会の了承を経て、「山陰道(土床坂)」が江津市指定文化財になりました。
この指定は、前回の平成7年2月10日指定の大倉のムクノキ(桜江町谷住郷)以来、27年ぶりの指定となります。
文化財の名称
山陰道(土床坂)
読み方
さんいんどう(つっとこざか)
員数
1所
所在の場所
江津市江津町(市道嘉久志土床線の一部区間)
道の建設年代
天保6年、7年(1835年、1836年)
遺跡の概要
山陰道(土床坂)は、近世山陰道の一区間であり、江の川河口部に立地する江戸時代の「郷田村」(現在の江津町の周辺)から、浜田藩・石見銀山領の境界に至る直線性の強い石畳道です。
この道は、『往還筋御普請出来形帳』(山辺神社所蔵)によると、天保6・7(1835・1836)年に整備されたと考えられます。
遺跡周辺には近世の窯跡や製鉄遺跡が複数所在しているので、この道は生産工房から江の川の川港へ製品を運ぶ重要な産業道路として機能していたと考えられます。
現況では、長さ約105メートル、幅約1.8メートル、勾配約20パーセントの石畳道が確認できます。
一部においては、現代の配水管工事等による破損または改変が認めらるものの、概ね往時の景観が保たれています。