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農地等の利用の最適化の推進に関する指針の公表について
平成29年8月23日江津市農業委員会総会において農業委員会などに関する法律第7条第1項に基づき「農地等の利用の最適化の推進に関する指針」を定めましたので、同条第3項に基づき公表します。
第1 基本的な考え方
農業委員会などに関する法律(昭和26年法律第88号。以下「法」という。)の改正法が平成28年4月1日に施行され、農業委員会においては「農地等の利用の最適化の推進」が最も重要な必須事務として、明確に位置づけられた。
江津市においては、平地と中山間地域が混在し、それぞれの地域によって農地の利用状況や営農類型が異なっていることから、地域の実態に応じた取り組みを推進し、それに向けた対策の強化を図ることが求められている。
特に、中山間地域では、高齢化、後継者不足などによる遊休農地の発生が心配されていることから、その発生防止・解消に努めていく一方、平地では、農地中間管理事業等を活用し稲作を基幹作物としながら、担い手への農地利用の集積・集約化を進める必要がある。
以上のような観点から、地域の強みを活かしながら活力ある農業・農村を築くため、法第7条第1項に基づき、農業委員と農地利用最適化推進委員(以下「推進委員」という。)が連携し、担当区域ごとの活動を通じて「農地等の利用の最適化」が一体的に進んでいくよう、江津市農業委員会の指針として、具体的な目標と推進方法を以下のとおり定める。
なお、この指針は、「農林水産業・地域の活力創造プラン」(平成25年12月10日農林水産業・地域の活力創造本部決定)で、「今後10年間で、担い手の農地利用が全農地の8割を占める農業構造の確立」とされたことから、それに合わせて平成35年を目標とし、農業委員および推進委員の改選期である3年ごとに検証・見直しを行う。
また、単年度の具体的な活動については、「農業委員会事務の実施状況等の公表について」(平成28年3月4日付け27経営第2933号農林水産省経営局農地政策課長通知)に基づく「目標及びその達成に向けた活動計画」のとおりとする。
第2 具体的な目標と推進方法
1.遊休農地の発生防止・解消について
(1)遊休農地の解消目標
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管内の農地面積(A) |
遊休農地面積(B) |
遊休農地の割合(B/A) |
現 状 (平成29年4月) |
808ha |
169ha |
20.9% |
3年後の目標 (平成32年4月) |
803ha |
166ha |
20.6% |
目 標 (平成35年4月) |
798ha |
163ha |
20.4% |
(2)遊休農地の発生防止・解消の具体的な推進方法
<1>農地の利用状況調査と利用意向調査の実施について
○農業委員と推進委員の担当制による農地法(昭和27年法律第229号)第30条第1項の規定による利用状況調査(以下「利用状況調査」という。)と同法第32条第1項の規定による利用意向調査(以下「利用意向調査」という。)の実施について協議・検討し、調査の徹底を図る。それぞれの調査時期については、「農地法の運用について」(平成21年12月11日付け21経営第4530号・21農振第1598号農林水産省経営局長・農村振興局長連名通知)に基づき実施する。
○なお、従来から農地パトロールの中で行っていた、違反転用の発生防止・早期発見等、農地の適正な利用の確認に関する現場活動については、利用状況調査の時期にかかわらず、その都度実施する。
○利用意向調査の結果を踏まえ、農地法第34条に基づく農地の利用関係の調整を行う。
○利用状況調査と利用意向調査の結果は、直ちに「農地情報公開システム(全国農地ナビ)」に反映し、農地台帳の正確な記録の確保と公表の迅速化を図る。
<2>農地中間管理機構との連携について
○利用意向調査の結果を受け、農家の意向を踏まえた農地中間管理機構への利用調整を図る。
<3>非農地判断について
○利用状況調査と同時に実施する「荒廃農地の発生・解消状況に関する調査」によって、B分類(再生利用困難)に区分された荒廃農地については、現況に応じて直ちに「非農地判断」を行い、守るべき農地を明確化する。
2.担い手への農地利用の集積・集約化について
(1)担い手への農地利用集積目標
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管内の農地面積(A) |
集積面積(B) |
集積率(B/A) |
現 状 (平成29年4月) |
808ha |
157ha |
19.4% |
3年後の目標 (平成32年4月) |
803ha |
181ha |
22.5% |
目 標 (平成35年4月) |
798 ha |
205ha |
25.6% |
【参考】担い手の育成・確保
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総農家数 (うち、主業農家数) |
担い手 |
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認定農業者 |
認定新規就農者 |
基本構想水準到達者 |
特定農業団体その他の集落営農組織 |
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現 状 (平成29年4月) |
830戸 ( 16戸) |
15経営体 |
6経営体 |
2経営体 |
3団体 |
3年後の目標 (平成32年4月) |
761戸 ( 16戸) |
16経営体 |
10経営体 |
2経営体 |
3団体 |
目 標 (平成35年4月) |
698戸 ( 20戸) |
20経営体 |
4経営体 |
2経営体 |
3団体 |
(2)担い手への農地利用の集積・集約化に向けた具体的な推進方法
<1>「人・農地プラン」の作成・見直しについて
○農業委員会として、地域(1集落または数集落)ごとに人と農地の問題解決のため、「地域における農業者等による協議の場」を通じて、認定農業者等を地域の中心となる経営体と位置づけ、それぞれの農業者の意思と地域の資源に照らした実現可能性のある「人・農地プラン」の作成と見直しに参画する。
<2>農地中間管理機構などとの連携について
○農業委員会は、市、農地中間管理機構、農協等と連携し、(ア)農地中間管理機構に貸付けを希望する復元可能な遊休農地、(イ)経営の廃止、縮小を希望する高齢農家等の農地、(ウ)利用権の設定期間が満了する農地等についてリスト化を行い、「人・農地プラン」の作成・見直し、農地中間管理事業の活用を検討するなど、農地の出し手と受け手の意向を踏まえたマッチングを行う
<3>農地の利用調整と利用権設定について
○管内の地域の農地利用の状況を踏まえ、担い手への農地利用の集積が進んでいる地域では、担い手の意向を踏まえた農地の集約化のための利用調整・交換と利用権の再設定を推進する。
また、中山間地域などの農地の区画・形状が悪く、受け手が少ないまたは受け手がいない地域では、農地中間管理機構による簡易な基盤整備事業の活用と併せて集落営農の組織化・法人化、新規参入の受入れを推進するなど、地域に応じた取り組みを推進する。
<4>農地の所有者などを確知することができない農地の取扱い
○農地の所有者等を確知することができない農地については、公示手続を経て島根県知事の裁定で利用権設定ができる制度を活用し、農地の有効利用に努める。
3.新規参入の促進について
(1)新規参入の促進目標
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新規参入者数(個人) (新規参入者取得面積) |
新規参入者数(法人) (新規参入者取得面積) |
現 状 (平成29年4月) |
0人 ( 0ha) |
0法人 ( 0ha) |
3年後の目標 (平成32年4月) |
4人 ( 1.8ha) |
2法人 ( 1.7ha) |
目 標 (平成35年4月) |
8人 ( 3.6ha) |
2法人 ( 1.7ha) |
(2)新規参入の促進に向けた具体的な推進方法
<1>関係機関との連携について
○島根県・全国農業委員会ネットワーク機構、農地中間管理機構と連携し、管内の農地の借入れ意向のある認定農業者及び参入希望者(法人を含む。)を把握し、必要に応じて現地見学や相談会を実施する。
<2>新規就農等の推進について
担い手が十分にいない地域では、市、農協等と連携し、新規就農及び企業の農業参入の受入れを推進する。
<3>農業委員会のフォローアップ活動について
○農業委員会の区域内において高齢化等により農地の遊休化が深刻な地域については、新規就農者の受け入れ促進および農地の有効利用を図るため農地の下限面積の見直しを検討する。
○農業委員および推進委員は、新規参入者(法人を含む。)の地域のサポート体制を構築していく。
【詳しい内容は以下(PDF)をご覧ください】 農地等の利用の最適化に関する指針 [PDFファイル:248KB]