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平成21年度 財務諸表4表

掲載日:2017年1月13日更新
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平成21年度 財務諸表4表

新地方公開制度の概要 

新地方公会計制度に基づく財務書類4表は、法律により明確に作成を義務付けられているものではありません。 しかし、平成 18 年 6 月に 成立した「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(行革推進法)を契機に、地方の資産・債務改革の一環として「新地方公会計制度改革」が位置付けられ、また、 平成 18 年 8 月 31 日の総務事務次官通知「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」(地方行革新指針)において、「新地方公会計制度研究会報告書」で示された普通会計ベース及び連結ベースの財務書類4表を 3 年後ないし 5 年後までに整備するという方針が示されました。 これを受け、本市では平成 20 年度決算分から、財務 4 表を作成・公表しています。

 作成の基準

財務4表は、平成19年10月に総務省により公表された「新地方公会計制度実務研究会報告書」による「総務省方式改定モデル」に基づき作成しています。

(1)対象会計

普通会計財務書類…一般会計及び住宅新築資金等貸付事業特別会計

連結会計財務書類

  • 地方公共団体内( 8 会計及び 1 企業会計)
    ※ 普通会計及び国民健康保険事業、国民健康保険診療所事業、老人保健医療事業、後期高齢者医療事業、公共下水道事業、簡易水道事業、農業集落排水事業の7特別会計並びに水道事業会計
  • 一部事務組合・広域連合( 3 組合及び 1 広域連合:負担率等で比例連結)
    ※浜田地区広域行政組合、江津邑智消防組合、浜田市江津市旧有福村有財産共同管理組合、島根県後期高齢者医療広域連合
  • 地方三公社( 1 公社)
    ※江津市土地開発公社
  • 第三セクター等( 4 法人)
    ※(株) 風の国、(有) ふるさと支援センターめぐみ、 ( 財) 島根県石央地域地場産業振興センター、( 財)   江津市教育文化財団 (連結対象:出資比率が 50 %以上、 または、法人運営に実質的に主導的な立場を確保していると認められる団体)

(2)対象年度

平成 21年度とし、平成22年3月31日を基準としています。ただし、団体内及び一部事務組合・広域連合は出納整理期間における取引も含みます。

(3)作成基礎データ

団体内及び一部事務組合・広域連合については、決算統計の数値を基礎として作成しています。また、決算統計から読み取れない数値については、歳入歳出決算書または改めて算出をしています。地方三公社及び第三セクター等については、各団体が作成している財務書類の数値を連結決算用に読み替えて作成しています。

平成 21 年度分から「旧・江津市桜江町環境衛生組合」のデータを取り込みました。

(4)有形固定資産

団体内及び一部事務組合・広域連合については、昭和 44 年度以降の決算統計の普通建設事業費(補助金・負担金として支出した金額を除く)を集計し、減価償却費を控除した金額を計上しています。減価償却費は、土地以外の有形固定資産について、「新地方公会計制度実務研究会報告書」で示された耐用年数表により定額法で算出しています。

財務4表の概要

(1)貸借対照表(バランスシート)

自治体が住民サービスを提供するために保有している財産(資産)と、その資産をどのような財源(負債・純資産)で賄ってきたかを総括的に対照表示した一覧表です。また、資産合計額と負債・純資産合計額が一致し、左右がバランスしている表であることからバランスシートとも呼ばれます。

(2)行政コスト計算書(損益計算書)

1年間の行政活動のうち、福祉活動やごみの収集といった資産形成に結びつかない行政サービスに係る経費とその行政サービスの直接の対価として得られた財源を対比させた財務書類です。今までの決算書類等では把握できなかった減価償却費や引当金などの非現金コストについても計上しています。

(3)純資産変動計算書

貸借対照表の純資産の部(資産から負債を差し引いたもの)に計上されている各数値が、1年間でどのように変動したかを表します。

(4)資金収支計算書(キャッシュフロー計算書)

歳計現金(=資金)の出入りの情報を性質の異なる3つの区分(活動)に分けて表示した財務書類です。3つの区分とは、「経常的収支の部」、「公共資産整備収支の部」及び「投資・財務的収支の部」で、どのような活動に資金を必要としたかを表します。

普通会計財務4表(要約版) [PDFファイル:150KB]

市民一人当たりの普通会計財務4表(要約版) [PDFファイル:151KB]

普通会計財務4表からみた江津市の特徴

普通会計財務4表から、以下のような財政分析をすることができます。

(1)有形固定資産の行政目的別割合

貸借対照表に計上された有形固定資産の行政目的別割合をみることにより、行政分野ごとの公共資産形成の比重を把握することでき、これまでどこに重点を置いてきたかがわかります。

行政目的

金額(千円)

構成比

(1)生活インフラ・国土保全

31,750,539

54.0%

(2)教育

11,308,617

19.2%

(3)福祉

1,572,170

2.7%

(4)環境衛生

2,371,514

4.0%

(5)産業振興

4,619,277

7.9%

(6)消防

553,583

0.9%

(7)総務

6,624,124

11.3%

有形固定資産合計

58,799,824

100.0%

(2)有形固定資産老朽化率

有形固定資産のうち、土地以外の償却資産の取得価額に対する減価償却累計額の割合を計算することにより、耐用年数に比して償却資産の取得からどの程度経過しているかを全体として把握することができます。平均的な値は、35%〜50%の比率となります。比率の高い環境衛生、消防分野への再投資の可能性が高いといえます。     

資産老朽化率(%)=減価償却累計額÷償却資産取得価額×100

有形固定資産内訳

減価償却累計額
(千円)

償却資産取得額
(千円)

資産老朽化率

(1)生活インフラ・国土保全

18,081,548

43,833,964

41.3%

(2)教育

4,252,923

14,601,171

29.1%

(3)福祉

1,305,563

2,529,437

51.6%

(4)環境衛生

3,058,393

5,077,399

60.2%

(5)産業振興

5,543,287

9,787,412

56.6%

(6)消防

813,560

1,059,873

76.8%

(7)総務

4,515,763

9,478,962

47.6%

有形固定資産合計

37,571,037

86,368,218

43.5%

(3)社会資本形成の世代間負担比率

(1) 社会資本形成の結果を表す公共資産のうち、純資産による形成割合をみることにより、これまでの世代(過去及び現世代)によって既に負担された割合をみることができます。平均的な値は、50%〜90%の間の比率になります。   

社会資本形成の過去及び現代世代負担比率(%)=純資産合計÷公共資産合計×100

純資産合計(千円)

公共資産合計(千円)

過去および現代世代負担比率

38,992,749

58,821,782

66.3%

(2) 地方債残高に着目すれば、将来返済しなければならない、今後の世代によって負担する割合をみることができます。地方債残高には、地方債のみならず社会資本形成の財源としての長期未払金及び未払金を含みます。平均的な値は、15%〜40%の間の比率になりますが、過疎化が進んでいる団体や合併特例債を発行している団体では高い比率となる傾向があります。

社会資本形成の将来世代負担比率(%)=地方債残高等÷公共資産合計×100

地方債等残高(千円)

公共資産合計(千円)

将来世代負担比率

20,886,076

58,821,782

35.5%

(4)歳入額対資産比率

歳入総額に対する資産の比率を算定することにより、形成されたストックである資産は何年分の歳入が充当されたかをみることができます。平均的な値は、3.0〜7.0の間になります。なお、歳入総額には、期首資金残高を含みます。

歳入額対資産比率=資産合計÷歳入総額

公共資産合計(千円)

歳入総額(千円)

歳入額対資産比率

58,821,782

17,113,274

3.44年分

(5)受益者負担比率

行政コスト計算書における経常収益は、いわゆる受益者負担の金額であるため、経常収益の行政コストに対する割合を算定することで、受益者負担割合を算定することができます。行政コスト計算書では、目的別に受益者負担割合を算定することができます。平均的な値は、2%〜8%の間の比率となります。

受益者負担比率(%)=経常収益÷経常行政コスト×100

行政目的

経常収益
(千円)

経常行政コスト
(千円)

受益者負担比率

(1)生活インフラ・国土保全

30,544

1,499,415

2.0%

(2)教育

19,663

1,161,445

1.7%

(3)福祉

263,430

4,218,858

6.2%

(4)環境衛生

50,265

1,123,100

4.5%

(5)産業振興

23,192

1,129,882

2.1%

(6)消防

1,154

651,642

0.2%

(7)総務

32,014

2,119,700

1.5%

(8)その他

59,828

178,765

33.5%

合計

480,090

12,082,807

4.0%

※(8)その他の経常収益は、地方債利子に充当した住宅使用料及び一般財源振替額等

(6)地方債の償還可能年数

地方債残高を経常的に確保できる資金で返済した場合に何年で返済できるかを表す数値です。地方債を返済するには、何らかの形で資金(返済原資)を確保しなければなりません。また、安定的に返済を行っていかなければなりませんので、返済原資としては経常的に確保できる資金である必要があります。平均的な値は、3年から9年の間の数値となります。地方債残高には、地方債のみならず社会資本形成の財源としての長期未払金及び未払金を含みます。また、経常的収支額の算出においては、経常的収支の部の収入に含まれている地方債発行額と基金取り崩し額を控除します。

地方債の償還可能年数(年)=地方債残高÷経常的収支額

地方債等残高(千円)

経常的収支額(千円)

地方債等の償還可能件数

20,886,076

2,615,286

8.0年

(7)行政コスト対公共資産比率

行政コストの公共資産に対する比率をみることで、資産を活用するためにどれだけのコストが掛けられているか、あるいはどれだけの資産でどれだけの行政サービスを提供しているか(資産が効率的に活用されているか)を分析できます。平均的な値は、行政目的別でかなりバラつきますが、全体で10%〜30%の間の比率となります。

行政コスト対公共資産比率(%)=経常行政コスト÷公共資産×100

行政目的

経常行政コスト(千円)

公共資産(千円)

公共資産比率

(1)生活インフラ・国土保全

1,499,415

31,750,539

4.7%

(2)教育

1,161,445

11,308,617

10.3%

(3)福祉

4,218,858

1,572,170

268.3%

(4)環境衛生

1,123,100

2,371,514

47.4%

(5)産業振興

1,129,882

4,619,277

24.5%

(6)消防

651,642

553,583

117.7%

(7)総務

2,119,700

6,624,124

32.0%

(8)その他

178,765

0

合計

12,082,807

58,799,824

20.5%

連結会計財務4表(要約版) [PDFファイル:168KB]

市民一人当たりの連結会計財務4表(要約版) [PDFファイル:150KB]

連結財務4表からみた江津市の特徴

連結財務4表は、普通会財務書類の数値と比較することにより、普通会計以外での行政サービスの規模を把握することができます。特に連結貸借対照表の負債の部では、普通会計や特別会計、一部事務組合など部門別で地方債(借金)の額を把握することができます。また、公共資産や地方債の連単倍率(連結財務書類計上額÷普通会計財務書類計上額)を分析することにより、普通会計だけでは見えない公共資産整備の状況も把握できます。

(1)有形固定資産の行政目的別割合

連結貸借対照表に計上された有形固定資産の行政目的別割合は下記のとおりです。環境衛生部門で5.68倍となっていますが、これは、主に上水道事業、簡易水道事業、浜田広域行政組合のごみ処理施設等の資産が加算されています。生活インフラ・国土保全には公共下水道事業の資産が、産業振興については、農業集落排水事業、(株)風の国、(有)めぐみなどの三セク等の資産が加算されています。(8)及び(9)については、連結諸表のみの項目ですが、(8)については、連結上も該当がなく、(9)については、土地開発公社の資産の一部が計上されています。

行政目的

連結会計

普通会計

連単倍率

金額(千円)

構成比

金額(千円)

構成比

(1)生活インフラ・国土保全

38,348,086

46.9%

31,750,539

54.0%

1.21

(2)教育

11,308,696

13.9%

11,308,617

19.2%

1.00

(3)福祉

1,578,251

1.9%

1,572,170

2.7%

1.00

(4)環境衛生

13,478,176

16.5%

2,371,514

4.0%

5.68

(5)産業振興

9,541,922

11.7%

4,619,277

7.9%

2.07

(6)消防

845,779

1.0%

553,583

0.9%

1.53

(7)総務

6,636,670

8.1%

6,624,124

11.3%

1.00

(8)収益事業

(9)その他

2,974

0.0%

有形固定資産合計

81,740,554

100.0%

58,799,824

100.0%

1.39

(2)有形固定資産老朽化率

連単倍率が1未満となっている分野があります。(1)生活インフラ・国土保全では公共下水道施設、(4)環境衛生では水道施設や浜田広域行政組合のごみ処理施設、(5)産業振興では農業集落排水施設が供用開始後間もないこともあり、資産老朽化率は普通会計より少ない数値となっています。

有形固定資産内訳

連結会計
資産老朽化率

普通会計
資産老朽化率

連単倍率

(1)生活インフラ・国土保全

37.1%

41.3%

0.90

(2)教育

29.1%

29.1%

1.00

(3)福祉

51.6%

51.6%

1.00

(4)環境衛生

35.7%

60.2%

0.59

(5)産業振興

43.7%

56.6%

0.77

(6)消防

72.7%

76.8%

0.95

(7)総務

47.7%

47.6%

1.00

(8)収益事業

(9)その他

44.2%

有形固定資産合計

38.5%

43.5%

0.89

(3)社会資本形成の世代間負担比率

(1)連結会計でのこれまでの世代(過去及び現世代)の負担比率は下記のとおりです。連単倍率は1未満で普通会計数値より低くなっています。これは、下水道やごみ処理施設などの償還があまり進んでいないためです。

連結純資産合計(千円)

連結公共資産合計(千円)

過去および現代世代負担比率

普通会計数値

連単倍率

50,903,230

81,762,963

62.3%

66.3%

0.94

(2)連結会計での将来世代負担比率は下記のとおりです。連単倍率は1以上で普通会計数値よりも高くなっています。これは、下水道やごみ処理施設などの償還が将来世代に残っているためです。

地方債等残高(千円)

連結公共資産合計(千円)

将来世代負担比率

普通会計数値

連単倍率

33,371,254

81,762,963

40.8%

35.5%

1.15

(4)歳入額対資産比率

連結会計の歳入額対資産比率は下記のとおりです。連単倍率は1未満で普通会計数値より低くなっています。これは国保等医療・介護関係の歳入が資産に対して多くなっているからです。

連結資産合計(千円)

連結歳入総額(千円)

歳入額対資産比率

普通会計数値

連単倍率

88,643,251

31,286,234

2.8年分

3.44年分

0.81

(5)受益者負担比率

連結行政コスト計算書における受益者負担比率は下記のとおりです。ほぼすべての分野で、連単倍率は1以上で普通会計数値より高くなっていますが、これは水道や下水道などの使用料が計上されているためです。(3)福祉では、国保等医療・介護関係の保険料収入、(5)産業振興では、三セク等の収益が計上されています。

行政目的

経常収益(千円)

経常行政コスト(千円)

受益者負担比率

普通会計数値

連単倍率

(1)生活インフラ・国土保全

146,972

1,591,372

9.2%

2.0%

4.53

(2)教育

29,742

1,209,310

2.5%

1.7%

1.45

(3)福祉

5,384,788

13,123,678

41.0%

6.2%

6.57

(4)環境衛生

614,041

1,651,342

37.2%

4.5%

8.31

(5)産業振興

320,320

1,457,651

22.0%

2.1%

10.71

(6)消防

1,123

716,923

0.2%

0.2%

0.88

(7)総務

466,160

2,556,703

18.2%

1.5%

12.07

(8)その他

77,862

419,418

18.6%

33.5%

0.55

合計

7,041,008

22,726,397

31.0%

4.0%

7.80

 (6)地方債の償還可能年数

連結会計の地方債償還可能年数です。連単倍率が高くなっていますが、国保等医療・介護関係の経常的収支額が多いためです。

連結地方債等残高(千円)

連結経常的収支額(千円)

地方債等の償還可能年数

普通会計数値

連単倍率

33,371,254

3,501,679

9.5年

8.0年

1.19

(7)行政コスト対公共資産比率

連結行政コストの連結公共資産に対する比率は下記のとおりです。連単倍率が1未満となる分野は、水道や下水道、ゴミ処理施設、消防施設などの資産が、計上されるコスト以上あることを示しています。(3)福祉については、国保等医療・介護関係の資産がほとんどなく、コストのみ計上されているため、数値が大幅に増加しています。

行政目的

経常行政コスト(千円)

公共資産(千円)

公共資産比率

普通会計数値

連単倍率

(1)生活インフラ・国土保全

1,591,372

38,348,086

4.1%

4.7%

0.88

(2)教育

1,209,310

11,308,696

10.7%

10.3%

1.04

(3)福祉

13,123,678

1,578,251

831.5%

268.3%

3.10

(4)環境衛生

1,651,342

13,478,176

12.3%

47.4%

0.26

(5)産業振興

1,457,651

9,541,922

15.3%

24.5%

0.62

(6)消防

716,923

845,779

84.8%

117.7%

0.72

(7)総務

2,556,703

6,636,670

38.5%

32.0%

1.20

(8)その他

419,418

2,974

14102.8%

合計

22,726,397

81,740,554

27.8%

20.5%

1.35

(8)今後の課題

公会計の整備にあたっては、「資産台帳の整備」と「資産の適切な評価」が求められています。これは、公会計制度改革が「資産・債務改革」を目指していることに加え、これまで必ずしも十分とは言えなかった台帳の整備や資産の評価を行うことによって得られる効果が非常に大きいと考えられているからです。
江津市の財務諸表に計上している資産の数値は、公正価値で評価する基準モデルではなく、決算統計を利用した総務省方式改訂モデルであるため、簡易的に資産価値を評価したものです。今後、土地、建物といった資産の段階的な台帳整備を進めることにより、精度を向上させていく必要があります。また、今回の分析に加え、経年比較や施設別・事業別コスト計算といった多様な分析手法を取り入れ、これまでの財務指標を補うする資料として、その有効性を高めていく必要があります。

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