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遺跡発掘「波来浜遺跡周辺試掘」調査情報(令和元年12月1日)

掲載日:2019年12月1日更新
<外部リンク>

「波来浜遺跡周辺」発掘調査情報(令和元年12月1日)

波来浜遺跡頂上から

後地町の波来浜遺跡(ならはまいせき)の周辺を試掘しました。

波来浜遺跡とは

波来浜遺跡は縄文時代から中世にかけての複合遺跡です。これまでの調査で弥生時代に作られた方形貼石墓が13基見つかっています。

この方形貼石墓群は、この地区一帯を治めた首長墓域と考えられています。また、中国地方において配石構造が初源的な形態をしており、遺物は弥生時代中期中葉から後葉にさかのぼることから、当地方における方形貼石墓の祖系の一つであると考えられています。

そのため、弥生時代中期末から後期にかけて山陰地方で隆盛する四隅突出型墳丘墓の成立を検討する上でも重要な遺跡と考えられています。
このことから、昭和45年に出土遺物13点、昭和49年に出土遺物47点が島根県指定文化財に登録され、平成25年に遺跡が島根県指定史跡に登録されています。

今年度、この遺跡の周辺で7月と10月に試掘調査を行いました。

7月試掘

道路改良を行う工事のため、遺跡南側にある市道沿いの試掘を行いました。
調査地は道の駅サンピコ江津の裏山を含む畑や原野、山林など計11か所です。

トレンチ1(Tr1)

トレンチ1

湿地に囲まれた場所で、すぐに水成層(流木や帯水作用によって堆積した粘土質の土層)と思われる土層が現れました。

トレンチ3(Tr3)

トレンチ3

こちらも湿地帯に近い場所でしたが、水成層とその上に堆積した風成層または造成層と思われる土層が確認され、遺構等はありませんでした。元々は湿地だったのが埋没したことがわかります。

トレンチ9(Tr9)

トレンチ9

こちらは湿地帯から外れた丘陵上にある小さな平坦地でした。こちらにも遺構等はありませんでした。

10月試掘

こちらは波来浜遺跡東側の別の高台です。仮設道路建設工事のために試掘を行いました。

A区 トレンチ(Tr)

A区は波来浜遺跡から東側すぐの平らな土地で、遺跡を近くに見下ろせる場所です。

A

波来浜遺跡に隣接する広い平坦地だったので集落跡などを想定していましたが、試掘したところ、地山が切り立つような崖地形に厚さ数メートルに及ぶ現代造成土を埋めて平らな土地になっていることがわかりました。

試掘の結果

7月と10月に波来浜遺跡付近の試掘を行いましたが、波来浜遺跡に関連するような遺構等はありませんでした。

今後の調査により波来浜遺跡の首長墓域を支えた集落跡や居館などが明らかになることが期待されます。

調査員メモ

今回の調査は新人の調査員が主に担当をしました。

波来浜遺跡付近試掘図面調査員メモ

弥生時代の波来浜遺跡

7月試掘では、試掘場所を掘り下げても、水が湧き出てくるだけだったため、この周辺は入り江だったのではないかと考えています。このことから、波来浜遺跡は丘の先端が海に突き出した地形で、船舶の航行などを見守る場所に形成された可能性があります。

この写真は、現在の波来浜遺跡周辺です。右側の丘部分が波来浜遺跡です。

波来浜遺跡

上の写真と同じ構図で周辺が水辺(入り江)だったと想像した図です。右側の丘が波来浜遺跡です。

海だったころの想像図

これまでの遺跡調査内容

遺跡「シビックセンターゾーン試掘」発掘調査情報(R1.6.1)

遺跡「半田浜遺跡」発掘調査情報(R1.6.1)

遺跡「岩瀧寺跡」発掘調査情報8(H31.3.1)