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江津市環境保全型農業推進方針

掲載日:2017年1月13日更新
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生物多様性保全をより重視した、環境保全型農業を推進するにあたり江津市環境保全型農業推進方針を改正しましたので公表します。

江津市環境保全型農業推進方針

1 基本的な考え方                                          

(1)地域農業の現状と課題                                

 本市は、島根県の中心部に位置し、農家数 1,156 戸、農地面積 1,804ha となっている。江の川沿いの肥沃な畑地では、有機農業による機能性食品の栽培や露地野菜の栽培が行われている。その他は一部でハウスを利用した有機野菜栽培を行っている以外は水稲中心の営農類型となっている。

 本市は、中国地方一の江の川が中心を貫流し、それに八戸川と都治川が流入している。その河川は農業に限らず多くの面でその恩恵に浴してきた。一方で、近年、化学肥料や農薬の使用による生態系への悪影響が懸念されている。

 こうした中で、環境に配慮した適正な施肥や耕畜連携等の環境保全型農業を推進することにより、河川の水質の改善を図っていくことが課題となっている。

 また、耕種農家では、農産物の価格は低迷している一方で、消費者は農産物の安心・安全を求めている。そのため、生産者は農産物に付加価値を高めるため、また消費者ニーズに応えるため、有機農産物やエコロジー農産物などの環境にやさしい農産物の生産に向けた取組を行ってきている。このような環境にやさしい農産物生産には堆肥が必要であり、良質堆肥の安定供給が課題になっている。  

  また、本市には、持続的な農業の営みを通じて、多様な野生動植物が生息、生育する、生物多様性が豊かな空間が存在している。このため、今後とも、国民に安全で良質な食料や豊かな自然環境を提供できるよう、生物多様性保全をより重視した農業生産や田園地域・里地里山の保全等を推進する必要がある。


(2)今後の推進方向

 本市はこれまでも堆肥購入助成などの施策を展開し、現在30ha以上の農地が有機JAS認証ほ場となっており、環境保全型農業の取組は増加の傾向にある。また、 有機JAS認証機関が県内に誘致されたことにより、環境保全型農業への機運もより高まっている。

 今後は、幅広い農業者の協力を得つつ、畜産業については、適正な糞尿処理を行うための堆肥化施設の設置による良質堆肥生産と堆肥の安定供給を支援することで耕種農家の課題を解決し、環境にやさしい循環型農業の展開を推進する。また、水稲については、有機米やエコロジー米の推進を図り、環境保全型農業直接支援対策を積極的に進めることにより、環境保全型農業の面的拡大を図り、農業生産活動に伴う環境負荷の軽減を目指す。併せて、 カエル、トンボ、クモ、ミミズ、カルガモ、マガモ、ヘビなどの 生きものと共生する農業生産の推進を図る視点で、江の設置や冬期湛水管理などを行いつつ、生物多様性に効果の高い営農活動の導入を図る。

2 推進体制及び方策

(1)推進体制

ア 推進協議会の協力・助言

 環境保全型農業を推進するため、以下の江津市環境保全型農業推進協議会 を組織し、助言を得ていくこととする。

・ 有機農産物生産者
・ エコファーマー
・ 消費者(江津市女性塾等)   
・ 学識経験者(有機JAS認証機関等)
・ 島根県農業技術センター
・ 島根県西部農林振興センター浜田農業普及部
・ 島根おおち農業協同組合
・ いわみ中央農業協同組合
・ 江津市

イ 江津市推進方針講習会の開催

 環境保全型農業推進方針を農業者に周知徹底するため、(1)の委員の協力を得て、必要に応じて推進方針講習会を開催する。

ウ 消費者との交流会の開催

 環境に配慮した農法によって、地域の環境保全に貢献し、安心して食べら れる農産物を生産する江津市農業の姿を、農林水産物直売施設などで広くPRする。また、生産者の顔が見える直売施設の利点を活用し、必要に応じて消費者との交流会を開催する。

(2)推進方策

ア 土づくり・施肥

・ 島根県の施肥基準の見直しに合わせた新施肥基準の周知徹底
・ 土壌診断・生育診断に基づく適正な施肥管理
・ 耕種農家と畜産農家との連携による家畜ふん尿リサイクルの促進
・ 適正な代かきの指導
・ 側条施肥田植機や肥料混合機の導入による効率的施肥技術の確立

イ 防除

・ 病害虫発生予察による適期防除
・ 生物農薬やマルチフィルム等の有効利用
・ 水稲の種子温湯消毒等による化学農薬低減

ウ その他

・ クリーニングクロップを組み込んだ合理的な輪作体系の普及・定着
・ 緑肥作物の栽培と利用技術の確立  
・ 水田生態系の質的向上につながる冬期湛水管理や有機農業の実施

3 取組目標

・ 温湯種子消毒技術の利用
( 平成24 年 9 % →  平成29 年 20 %)
・ 緑肥作物利用技術の拡大
( 平成24 年 9 % →  平成29 年 20 %)
・ 環境にやさしい農業の取り組み
 エコファーマー( 平成24 年 29 人 →  平成29 年 40 人)
 有機 JASほ場面積( 平成24 年 39ha  →  平成29年 5 0 ha )

4 作物別生産体系

・水稲
 有機質資材施用技術…堆肥等有機質資材施用技術
 化学肥料低減技術…有機質肥料施用技術、局所施用技術
 化学農薬低減技術…温湯種子消毒技術、機械除草技術

・大豆
 有機質資材施用技術…堆肥等有機質資材施用技術
 化学肥料低減技術…有機質肥料施用技術、局所施用技術
 科学農薬低減技術…機械除草技術

・葉茎菜類
 有機質資材施用技術…堆肥等有機質資材施用技術
 化学肥料低減技術…有機質肥料施用技術
 化学農薬低減技術…被覆栽培技術

5 その他必要な事項

・冬期湛水については、概ね 11 月から2月までの間、環境用水、沢水やため池からの水の引き込み、地下水などからのポンプアップ等による取水措置を講じ、畦塗りや畦畔シート等の設置により、湛水状態の維持に努めるもの とする。  
  また、本方針を周知するための2の(1)の(2)の講習会等に、併せて冬期湛水管理を実施するにあたっての手法や1の(2)に掲げた本市のカエル、トンボ、クモ、ミミズ、カルガモ、マガモ、ヘビなどの生きものの生息状況等について、農業者等に対して周知する。  

平成19年5月1日 制定
平成23年3月1日 改正
平成25年3月1日 改正