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令和3年3月2日施政方針

掲載日:2021年3月2日更新
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令和3年3月2日施政方針

令和3年第2回江津市議会定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつ申し上げます。

その前に、まず、今年は東日本大震災の発生から10年を迎えます。2月13日に発生した、福島県沖を震源とした地震は、大震災の余震とも伝えられ、10年たった今も震災の影響は続いているのだと実感致しました。また、福島第1原子力発電所の事故により7市町村で帰還困難区域が設定され、立ち入りが制限された状態が続いています。今後も様々な困難があるかもしれませんが、大震災で被災された皆さまの一日も早い復興を願ってやみません。

それでは、諸議案の提案に先立ち、当面の市政運営に対する私の基本的な考え方を申し述べさせていただきます。

新型コロナウイルス感染症対策について

はじめに、「新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種」についてです。

国からの確定情報も少なく、現時点であまり多くは申し上げられませんが、本市においては昨年末から、実施体制、実施方法など協議、検討を始め、2月1日付けで専門部署「新型コロナウイルス予防接種対策室」を立ち上げたところです。
現在、4名の職員を配置するとともに管理職によるサポート体制も構築しており、さらに、今後の業務の増加による専門部署の増員も検討しています。

また、これまでに医師会や済生会江津総合病院など医療関係の方々とも随時協議を行うなど、ワクチン接種に向けたご協力を頂いています。この場を借りて厚くお礼申し上げます。

現時点での実施スケジュールは、まず65歳以上の方への接種を開始し、その後64歳以下の方への接種となりますが、国からのワクチン配付状況が不明ですので、確たる日程を申し上げることはできません。

これらの経費は1月29日臨時議会で議決いただいた予算のほか、令和3年度当初予算でも計上しており、総額は1億4千3百万円余としています。

なお、先行して実施される、医療従事者への接種は国において2月17日から開始されており、本市内の医療従事者は県に対象者名簿を提出されている、と伺っています。

いずれにしても、このワクチン接種が混乱なく着実かつ安全に実施出来るよう、全庁体制で取り組んでまいります。

新型コロナウイルス感染症対策

また、本市においては、これまで新型コロナウイルス感染症対策として「中小企業等持続化応援金」「商業・サービス業感染症対応支援補助金」「江津市プレミアム付き飲食券販売事業」などの経済対策を行うとともに、そのほか「ひとり親世帯臨時給付金」「災害避難所における感染症対策」「小中学校の休業に伴うスクールサポートスタッフ配置」など様々な事業を実施しています。

しかしながら、市内経済は依然として厳しいものがあり、この3月議会の最終日には、再度「中小企業持続化応援金」などの追加提案を考えております。

加えて、コロナウイルス感染症対策は令和3年度以降も続くものと考えられますので、今後も、その状況を見極めながら、必要な対策を講じてまいります。

コロナ差別防止について

新型コロナウイルス感染者が確認された地域においては、感染者やその家族、医療関係者等に対する深刻な差別事象が発生しています。
このことは、差別を受けた方々自身を深く傷付けることはもとより、周囲の人々を「感染を隠したい」という気持ちにさせ、症状があっても検査や診察をためらうことで、感染が広がってしまうという結果につながってしまいます。

市民の皆さまには、感染者は「非難される対象」ではなく「守られるべき存在」であるということをしっかりと心に留めていただきますとともに、医療関係者をはじめとするエッセンシャルワーカーの皆さんに、感謝といたわりの気持ちを持って接していただきますようお願いします。

続いて、令和3年度の主な取り組みについて述べさせていただきます。

地方創生について

本市の最重要課題である人口減少問題については、平成27年にまち・ひと・しごと創生江津市版総合戦略を策定し、5年間を第1期として取り組み、昨年4月より、第2期総合戦略として、引き続き5年間で取り組みを進めています。

第1期総合戦略では、一定の成果を得ることができ、人口減少に歯止めがかかっています。

しかしながら、コロナ禍で始まった第2期総合戦略の取り組みは、新型コロナウイルス感染症拡大予防対策を行う中、模索しながらも活動の制限や事業の変更を余儀なくされています。

ただ、いつまでも手をこまねいているわけにはまいりません。今出来ることを確実に実行し、人口減少問題に向き合ってまいります。

有福温泉の再生について

有福温泉については、新型コロナウィルス感染症の影響もあり、3件の旅館と共同浴場は、極めて厳しい経営状況にあると伺っています。

そうした中、温泉街の再生のため、地域コミュニティや企業、商工会議所、金融機関、行政で構成するプロジェクト会議を設置し、有福温泉再生ビジョンの策定や空き旅館等の活用について、検討を重ねてまいりました。

その結果、温泉街の再生ビジョンとしては、コンパクトな温泉街を一つのホテルと見立てて、宿泊・飲食・テレワーク・温泉入浴などを機能分担し、各施設を回遊するという「泊・食分離」の手法で、温泉街を再生する方向性が出されたところです。

これを受け、現在は、新たに宿泊業や飲食業等に参入される事業者について、調整を進めています。

加えて、有福温泉にできるだけ長く宿泊・滞在していただく仕掛けとして、石見神楽や紙漉きなどの体験や、NPO法人里山子ども園わたぼうしの自然保育体験など、江津市ならではの多様な体験プログラムを提供することも、検討しています。

現在、観光地への新型コロナウイルス感染症の影響が重く受け止められ、観光地の再生・活性化を目的とした様々な施策が国や県から打ち出されています。

こうした事業を効果的に活用することで、このコロナ禍の厳しい状況を乗り越え、有福温泉に再びにぎわいを取り戻したいと考えています。

有福温泉の再生については、これまでも火災や災害からの復旧、神楽殿や回廊の整備、直近では、有福温泉へのアクセス道路である主要地方道・田所国府線の改良など、観光・交流人口の確保のため、様々、手をつくしてまいりました。

しかしながら、有福温泉に再びにぎわいを取り戻すことは、コロナ禍で旅行業や観光業が苦戦を強いられる中、一筋縄ではいかないものと認識しています。
例えば、急傾斜地に囲まれた立地的な問題に加えて、増え続ける空き家の問題、また、温泉街に飲食店が一軒も無いなど、課題は山積しています。

そのため、目の前の課題を一つずつ解決しながら、温泉街の再生に取り組む必要があります。
1360年余の名湯・温泉地の歴史が途絶えることがないよう、これまでにも増して、手を尽くしてまいります。

地域医療体制について

本市の地域医療の中核をなす済生会江津総合病院の経営状況は、昨年度に引き続き令和2年度も医業収支においては、多少ではありますが黒字決算の見込みと伺っています。

しかし、これも本市からの補助金等の支援があってのものであり、現状ではまだ、病院が独自で借入金の返済や設備の更新などが出来る状況には至っておらず、依然経営は厳しい状況にあります。

また、常勤医師の確保についても、来年度も何とか、現状の医師数は確保できる見込みですが、救急医療や周産期医療を提供する上においては、ギリギリの状態が続くことになります。

コロナ禍にあって、病院を利用される入院や外来の患者数は多少減少していると伺っていますが、現在進めている新型コロナウイルスのワクチン接種においても、本市の中核施設となりますので、引き続き、地域医療の核として存続できるように支援を行っていきたいと考えています。

子育て支援について

令和3年度は、令和2年3月に策定した「第2期江津市子ども・子育て支援事業計画」(5か年計画)の2年目になります。

この計画では、「地域みんなで育む 子どもたちの未来 明るく心豊かに育て江津っ子」を基本理念として、誰もが明るく楽しく生き生きと暮らすことのできる「小さくともキラリと光るまち 江津市」の実現に向けて、様々な子育て支援施策の推進に取り組んでいます。

令和3年度においても、継続して切れ目のない支援を行うとともに、児童虐待を含む、子どもや家庭の様々な相談に対応できるよう「子ども家庭総合支援拠点」の設置に向けた取り組みを進めてまいります。

また、老朽化の進む波子保育所の建替えに対し、補助金を交付することにより、子どもたちが安心して保育所生活が送れるよう支援をしてまいります。

産業振興について

地域経済の活性化や、地域の雇用の拡大を図るためには産業振興が不可欠であり、なかでも企業誘致は重要な課題として取り組んでいます。

こうした中、江津工業団地では、既に立地している誘致企業が、厚生棟の建設を進めており、工場増設も検討されているところです。
また、樹脂製品加工業が工場増設に着手し、今年中に操業を開始すると伺っています。

工業団地以外でも、自動車部品製造業(久保田鐵工所)では新たな設備の増強が進んでおり、工場も増築する予定と伺っています。

また、製紙会社では建設中の設備が今年の11月に完成し、操業を開始する予定と伺っています。その他にも2社が設備の増強を検討されています。今後も引続き企業立地の推進に向け取り組んでまいります。

一方で、令和2年度から、2次産業に加えIT企業などのソフト産業の誘致に取組んでいます。
誘致戦略を策定し、コロナの影響で企業訪問は出来ませんが、リモートによるマッチングイベントへの参加等、企業情報の収集に努めております。

また令和3年度には、サテライトオフィス誘致の為の施設整備についても検討を重ね、多様で魅力ある雇用の場の創出に取り組んでまいります。

江の川流域治水について

昨年7月、江の川無堤防地区を中心に、2年前とほぼ同一区域が被災したことを受け、国土交通省はもとより、国会議員の方々に対し、あらゆる機会をとらえて、今までにも増して強力な要望活動をしています。

そうした中、昨年12月11日に「防災・減災、国土強靭化のための緊急5か年加速化対策」が閣議決定され、5年間で総額15兆円の予算措置がなされることとなりました。

こうした方針が示されたことを踏まえ、本年1月下旬より2月中旬までの間に、平成30年、令和2年の豪雨災害において2度の浸水被害に遭った地区を中心に、9集落13か所において、国土交通省と共に「江の川下流域の今後の洪水対応方策の説明会」を実施致しました。

この中で国土交通省からは、集落の持続的発展を目指し、まちづくりと連携した治水方策として、築堤や宅地嵩上げに加え、集団移転など多様な事業手法をもって治水を加速化させ、二度の浸水被害を受けた集落に対して重点的に事業を実施したいとの説明がありました。
このような国土交通省の考え方に対し、本市からは、江の川は国の責務において築堤工事をもって治水事業を推進していただくことを基本としながらも、今後の治水事業の実施にあたっては、各集落における意見集約と治水事業推進のための組織づくりをお願いしておりました。

そうしたところ、先日、国土交通省から江の川下流域において令和3年度より「河川整備とまちづくりの一体的推進」に本格的に取り組むための体制強化を図ると聞いております。
この事に対して本市としましては、最大限の協力体制を整えたいと考えています。

また、国の3次補正予算において、江の川河川改修事業費に11億5千万円余りの予算措置が成されました。
さらに、令和2年度の当初予算においては、10億円程度の予算配分でしたが、令和3年度においては、整備の加速化に必要な予算額として、令和2年度の2倍程度の予算配分に向けて調整されていると聞いております。
これにより事業実施中の改修事業及び災害復旧事業の進捗が図られていくものと考えています。
また、今後も引き続き事業費の一層の増額を国に対し訴えてまいります。

続いて関連する江の川の支流についてです。

八戸川については、現在、島根県が平成30年7月豪雨災害で越水した高さまで堤防を整備しているところです。本流の堤防整備だけではなく、玉川をはじめとする支流についても、早期に対策がなされるよう強く働きかけてまいります。

都治川については、波積ダム建設事業が順調に進んでいます。
この3月末には定礎式を行い、2年後の完成を目指した工事が本格化します。

また、都治川下流域の松川町下河戸地区についても、2月下旬に江の川本流のバックウォーターによる浸水被害の報告と今後の対応方針についての説明会を開催し、住民の方々にご理解とご協力をお願いしたところです。

いずれにしても、江の川本流だけでなく支流である八戸川及び都治川流域の治水対策についても推進され、1日でも早く流域住民の方々が安心して生活できるよう全力を挙げて取り組んでまいります。

和木波子海岸について

島根県においては、和木町地内の真島東側の海岸浸食対策として、沖合への潜堤設置を令和元年度から2年度にかけて、計画延長300mの内50mを施工しております。

しかしながら、波浪による海岸浸食が進み、隣接する市道江津敬川海岸線で、昨年5月と9月、そして先日1月に路肩が崩落し、その都度、全面通行止などの通行規制を行いました。この間、市民の皆さまには大変ご迷惑、ご心配をおかけし、お詫び申し上げます。

この路肩崩落につきましては、島根県において捨石を行うなどの応急工事をしていただいています。
また、根本的な海岸浸食対策として現在実施中であります沖合への潜堤設置については、「防災・減災対策等強化事業推進費」を活用し、6億円の予算処置をしていただき、緊急的に潜堤150mの整備を行い、事業の進捗を図ることとしています。

いずれにいたしましても、残る区間について今後も引き続き島根県に対し一日も早い事業完了を、強く要望してまいります。

山陰道 福光・浅利道路について

平成28年度に事業化されて以降、地元のご協力もいただき、順調に事業が進捗しています。
令和元年度から用地買収に入り、今年度においても概ね順調に進捗しています。来年度の早い時期には着工式が行われるものと考えています。

一方、工事についても一部着手されており、国の3次補正においても2億円の予算措置がなされるなど、本格的に工事着手されていくものと考えています。

本市としましても、引き続き国土交通省はもとより、国会議員の方々に対し早期開通を働きかけるとともに、事業推進を図るべく協力体制を整え、早期開通に向け全力を挙げて取り組んでまいります。

国道261号、桜江金城線他の県道について

現在、桜江2工区として、桜江町谷住郷大口から松川町長良の区間の改良が事業化されています。
同区間は、幅員が狭小且つ豪雨時には法面が崩落し、度々通行止めとなる難渋な箇所であります。

そうした中、今年度より用地買収が開始され、来年度には、一部工事に着手したいとの報告を受けており、早期完成へ向け事業進捗を図っていただいているところです。

また、今後の江の川流域治水整備と併せ、道路浸水箇所や線形不良箇所の解消など、主要幹線道としての機能向上を図るべく、引き続き国、県に対し強く要望してまいります。

次に県道についてです。
主要地方道桜江金城線については、昨年12月6日にトンネル2本を含む市山工区が開通いたしました。
整備前のこの区間は、線形不良且つ狭隘な道路であり、法面崩落により度々通行規制されるなど、難渋し続けた区間でした。

この区間の開通により、地域住民の生活利便性の向上はもとより、地域間交流、災害時の緊急輸送路としての機能強化、地域医療における救急搬送時間の短縮など、高い効果を発揮しています。

引き続き、現在施工中の線形改良区間の早期完成に向け取り組みます。
また、田所国府線、跡市波子停車場線、そして山陰道へのアクセス道路となる川平停車場線についてもその早期完成に向け国、県に対し強く要望してまいります。

中心市街地活性化・旧市民会館について

平成25年度に策定した江津市中心市街地活性化ビジョンに基づき、平成27年度から令和2年度を計画期間とする中心市街地活性化基本計画の集中的な取り組みを行ってまいりました。

具体的には、江津駅前地区を中心に「江津ひと・まちプラザ」の整備や周辺の国道、県道、市道の拡幅・美装化、電線類の地中化などの事業を進めてきました。一定の成果と評価を得ているものの、コロナ禍の影響もあり、現時点では歩行者通行量や居住人口の増加といった目標指標の達成には至っていません。

このため、中心市街地活性化ビジョンに掲げた「人がつながる まちがつながる さんかくタウン」という基本理念のもと、市民が必要とする都市機能を集約した中心市街地の活力再生を目指し、引き続き江津駅周辺や居住環境整備などに取り組む必要があると考えています。

今後は、国道9号のJR江津駅前から「ゆめタウンごうつ」までの区間における歩道拡幅と電線類の地中化によるバリアフリー化の推進、さらに高砂病院北側への県営並びに市営住宅36戸の供給については合築方式にて、令和5年度末の完成に向けた事業調整を具体的に進めることとしています。

また、これらに合わせ、JR江津駅の駅前広場整備の在り方についても検討を深めてまいります。

さらに、シビックセンターゾーンに隣接した地区において市街地整備を進めております蛭子北土地区画整理事業につきましても、事業主体である区画整理組合へ引き続き支援してまいります。

また、東高浜密集市街地整備事業については、地区内の中心部を貫く市道御幸通り線の拡幅整備を年次的に進めているところですが、この地区での予てからの問題であります旧市民会館へも早急な対応が必要であると考えています。

この旧市民会館は、東高浜地区密集市街地整備事業において解体し、その跡地には生活道路の拡幅で移転される方の従前居住者用の市営住宅を整備する計画としていました。
しかし、地域住民のニーズの変化や高齢化により、その必要性が低下しているため、民間資本を活用した若者や誘致企業従業員向けの共同住宅やサービス付き高齢者共同住宅の整備の可能性について調査検討を進め、早期に解体し中心市街地の居住人口の増加に繋げたいと考えています。

公共施設の解体について

また、本市には、旧市民会館と同様に用途廃止後、普通財産としてそのまま残置されている施設が多数あり、使用が可能な施設については貸付や倉庫など一時利用を行っているものもありますが、年々老朽化が進行し、中には既に老朽化が著しく解体をせざるを得ない施設も存在しています。

そうした中で、今後は限られた財源の中ではありますが、急がなければならないものについては、優先順位をつけながら順次解体を進めていかなければならないと考えています。

差し当たって、令和3年度においては、そうした施設の解体に要する費用も一部予算計上をしたところです。    

新庁舎建設について

防災拠点となる強固な庁舎を確保するため、平成29年8月に新庁舎建設の方針を決定し、令和元年9月に着手した建設工事がいよいよ今月末に完了します。
現在、完成に向け、内装の仕上げや設備の試験調整、外構工事などを行っているところです。

すでにご案内しているとおり、新庁舎での業務開始は5月6日を予定し、ゴールデンウィークを中心に移転作業を完了させる計画としています。

この庁舎移転は、本市にとって約60年ぶりとなる大事業であり、4月以降は市役所の中も何かと混雑することが見込まれますが、市民利用に支障が出ないよう、また職員の市民対応も含め、新庁舎を気持ちよく市民に利用していただけるようにしたいと考えています。

現庁舎のあり方について

新庁舎への移転を控え、この建物は本庁舎としての役割を終えることとなります。

今後の現庁舎のあり方については、他の用途で活用が可能か。その場合には耐震改修を含めた改修費用がどの程度が必要か、そして改修後の利用年限がどれくらい見込めるかなどを詳細に調査検討する必要があります。

一方、再利用できない場合、解体に要する費用はどの程度か、そして解体後の敷地活用はどう考えるのかなどについても調査検討が必要だと考えています。

そのため、令和3年度にはこれらの調査を行うとともに、有識者を中心とした第三者機関を設置して現庁舎のあり方を検討し、一定の方向性を定めたいと考えています。
そのうえで、地域に出向き説明会を開催するなど、市民の皆さまのご意見を伺いながら市としての最終的な方針を決定としたいと考えています。

GIGAスクール構想について

文部科学省では本年度、コロナ禍にあって全国の小中学校でのICT環境整備を一気に加速させました。
本市におきましても、年度内に市内すべての小中学校の児童生徒に1人1台の端末整備と、校内通信ネットワーク環境の整備を完了させる見込みです。

「主体的・対話的で深い学び」の実現のもと、新学習指導要領で示されている新しい時代に求められる資質・能力や、学習の基盤となる言語能力、問題発見・解決能力、情報活用能力の育成を図るために、ICTは、もはや必要不可欠な基盤的なツールの一つとなります。

今後、家庭学習への活用や休校時におけるオンラインによる遠隔学習も想定しながら、学校現場とともに学習者用端末の有効な活用法、セキュリティ対策を含めた運用ルールの確立を進めていきます。
また、ICT支援員など人的体制の支援も行い、学校現場におけるICTの活用が円滑に進むよう、より一層学校現場と一体となって取組を進めてまいります。

下水道事業について

第6次江津市総合振興計画において下水道整備は「安全で快適な生活環境づくり」として、市民の生活やさまざまな活動を支え、持続可能なまちづくりを実現する生活基盤整備の一つとして位置づけています。

平成31年4月には汚泥共同処理施設が供用開始し、し尿と浄化槽汚泥と合わせ下水道汚泥も共同で処理できるようになりました。この汚泥共同処理施設の大規模改修は令和2年度をもってすべての改修工事が完了します。

令和3年度当初予算における主な事業としまして、管渠整備に加え、自然災害による大規模停電に備え令和2年度に設計を行った自家発電設備の工事費を計上しています。

一方で、経営面を見ますと、下水道事業などの地方公営企業のおかれている状況は、人口減少による収益力が低下する一方で、機器の老朽化による更新費用の増大が見込まれることで、経営が厳しくなることが予想されます。
これらは全国的な課題となっており、将来にわたって安定した下水道経営を目指すため、本市では公共下水道及び農業集落排水事業について、経営の基本方針となる「経営戦略」を策定しています。

今回、この経営戦略の計画期間を令和12年まで更新し、一昨年実施した使用料収入の改定を反映させた、収入支出計画の見直し及び管渠整備等の投資額を修正することで、この戦略を基本に経営の効率化を進めてまいります。

こうした中、下水道事業については、経営や財務状況をさらに明らかにし、将来にわたり安定した経営を可能とするため、すべての事業体において、令和6年度から公営企業会計を適用するよう国から要請されています。本市におきましても、令和5年4月の移行に向け準備を進めています。

今後とも人口減少と高齢化が続く中、収益を確保するため、接続率の向上を目指して、下水道事業を進めてまいります。

水道事業について

近年、水道管の老朽化が引き起こす破損事故が各地で起きています。本市においては、法定耐用年数の40年以上を超えている水道管の延長が令和元年度末現在において48.5kmあり、老朽化率は12%となっています。
現在、江津市水道事業経営戦略に基づき計画的に水道施設の整備を行うこととしています。

令和3年度の設備投資についてですが、安定した水源確保が困難となった区域への連絡管整備工事、重要給水施設へ送る橋梁添架管の耐震化、漏水の多い老朽管の布設替え、公共工事の施工に伴う配水管の移転補償工事等を予定しています。

今後の経営見通しは、給水収益が減少することから引き続き厳しい状況ではありますが、計画的な施設の更新に取り組み、安全で安定的な飲料水の供給を図ってまいります。

江津市人権施策推進基本方針について

本市においては、平成18年に策定した「江津市人権教育・啓発基本計画」に基づき、人権教育・啓発に係る各種施策を推進してきましたが、新たな人権問題や条約・法令・計画等の施行・策定等に対応した基本方針が必要であることから、この度、改めて本市における人権施策の基本的な指針となる「江津市人権施策推進基本方針」を策定しました。
今後はこの方針に基づき、あらゆる場を通じて人権教育・啓発を推進してまいります。

市民の皆さまにおかれましても、人権問題を自分自身の身近な問題として捉え、本方針の理念である「多様性が尊重される共生社会の実現」に向けて、主体的な取組を実践していただきますようお願いいたします。

基幹系業務システムの更新について

平成22年度に導入しました住民記録や税業務などの現行基幹系業務システムは、令和3年度にパッケージの保守期限を迎えることから、令和3年度中に次のシステムへの対応を行う必要があります。

一方で、国においては各自治体に対して、情報システムをデータセンターに置き、複数の団体で利用する「自治体クラウド」の推進を求めています。
併せて基幹系業務システムの標準化を行い、2025年度を目処に標準仕様のシステムの導入を義務付ける動きがあります。

このため本市では、国の動向、経費、移行期間を踏まえ、令和3年度に現行システムのバージョンアップを行い、クラウド方式を導入してシステム対応を行うこととします。

現行システムのバージョンアップと既存機器を継続使用することで経費抑制、期間短縮、移行作業の職員負担軽減を図り、またクラウド化によりBCP対策、保守管理の効率化を行ってまいります。

令和3年度当初予算について

予算議案につきましては、新型コロナウイルス感染症への対応を最優先としつつ、本市の最重要課題である「人口減少対策」の推進に重点を置き編成しています。
新庁舎建設という本市にとって大きな事業が終了したことから予算規模は、150億円余とほぼ平年並みとなりました。

新型コロナウイルス感染症への対応としては、ワクチン接種費用や小中学校等への衛生用品の購入を予算計上していますが、支援策については、令和2年度の補正予算も含め、適時、対応して参ります。

重要課題である「人口減少対策」については、新規事業はありませんが、これまで積み重ねてきた事業を引き続き、状況に応じた対応としながら継続していくことが重要と考えています。

また、この2年間、大型事業の実施により、市債については、発行額が償還額を上回る状況となっていましたが、令和3年度の発行額は約14億円、元金償還額が約20億円と通常に戻ったと思っており、今後も、市債の発行額は15億円程度とし、適正な市債残高を維持していく必要があると考えています。

一方、基金については、令和元年度末が55億円でしたが、新庁舎建設の財源として、取り崩したこともあり、令和2年度末では、53億円程度と見込んでいます。

令和3年度も、8億円を超える取崩により予算編成をしていますが、年度末では、執行段階での事業費の精査等により、令和2年度末と同額程度を維持したいと考えています。
そして、今後も、しっかりとした将来推計を行い、財政破綻を招くことがないよう、市政運営を行ってまいります。

また、特別会計5会計につきましても、所用の額を計上しています。

終わりに

以上、令和3年度における主要な施策の取り組みに併せ、本市が抱える諸課題について申し述べました。

私は、こうした様々な課題に対しては、一歩ずつ着実に歩みを進めることが大切だと思っています。

また、市民の皆さんに大きな影響を及ぼす新型コロナウイルス感染症や災害などの大きな事案に対して、適時適切な施策を講じながら人口減少に抗い、持続可能な市政運営に努め、第6次総合振興計画のスローガンである「小さくともキラリと光るまち ごうつ」を目指し、全力を挙げて取り組んでまいります。

どうか議員並びに市民の皆さまにおかれては、より一層のご理解、そしてご協力をお願い申し上げます。

備考

アクセシビリティ向上のため、原文の表現を一部変更して掲載しています。