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平成30年第3回議会定例会における所信

掲載日:2018年9月12日更新
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平成30年第3回議会定例会における所信(市長提出議案説明より抜粋) 

 

平成30年第3回江津市議会定例会が開催されるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

まずは、平成30年7月豪雨によって被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

このたびの災害によって被災者の皆さんが感じられた恐怖、悲しみ、不安などを思い、家屋や土地などのハード面の復旧はもちろんのこと、1日も早く慣れ親しんだ暮らしが戻り、心理的な面においても復興がなされることを切に願っています。

 

(7月豪雨災害について)

さて、ご承知のとおり、このたびの災害では、江の川の水位が上昇したことにより、主として、無堤防区間において河川が氾濫し、多くの家屋が浸水するなど多大な被害が発生しました。

7月5日から8日までの降水量は、桜江観測所では158ミリだったものの、江の川流域の平均雨量が314ミリ、また、上流の広島県の尾関山上流域が370ミリを超えるものとなりました。

こうしたことから、7月6日の夜には江の川の水位が急上昇し、極めて逼迫した事態となり、川戸、川越、谷住郷地区に6日午後8時45分に「避難勧告」、7日の午前1時30分に「避難指示」を発令したところです。また、川平、松川、金田、渡津、江津地区には、6日の午後10時15分に「避難勧告」、7日の午前2時10分に「避難指示」を発令しました。

幸いにもこのたびの災害では、死者・行方不明者・負傷者といった人的被害はありませんでした。

このことは、各地区の消防団や自治会長を始め、関係者の皆さんが適切に情報を伝達されるとともに、住民の皆さんが迅速且つ冷静に対応していただいた賜物と考えています。

改めて、皆さんに心から感謝を申し上げます。

また、復旧にあたり、市内外から多くのボランティアの皆さんに浸水家屋などの後片付けに携わっていただくともに、市内はもとより全国から心温まる義援金や支援物資などをいただいています。

このことについても厚くお礼を申し上げます。

 

次に、その被災状況ですが、まず住宅をはじめとする建物被害は、床上浸水165棟、床下浸水が49棟となっています。

公共施設では、6件の床上浸水が発生し、中でも地域活動の拠点である川越地域コミュニティ交流センターは、その被害が大きく、当分の間、水の国へ移転することとしています。

今後については、安心して地域活動や災害時に避難できる施設の確保が急務であり、新たな施設建設について検討をしてまいります。

また、川越診療所につきましては、浸水により使用できなくなったため、現在その修繕や備品の整備等を行っています。

公共土木施設については、市道86箇所、市河川19箇所が被災しています。この内、市道については、被災後直ちに応急工事に着手し、川戸長尾(かわどなごう)線の1路線を除き、通行可能な状況となっています。

なお、これらの災害のうち道路8箇所、河川4箇所については、国の災害査定を本日9月3日より9箇所について受検することとしています。

 

次に、農林業の被害状況についてです。

江の川沿いの農地、約183ヘクタールが冠水し、桜江町を中心に、収穫直前の桑やゴボウなどの農作物被害、更には農業法人が所有する無人ヘリコプターやトラクターなど農業用機械や施設への冠水被害が発生しています。

こうした農作物及び農地、農業用施設等を含めた農業被害額は、約3億6,000万円となっています。

また、林道などの林業被害は、2路線、約4,500万円となっています。

今後は、これら被災した農地や施設、機械等の早期復旧を図るため、国の災害復旧事業等を活用し、被災された方々の経営再建に努めてまいります。

 

次に農業集落排水施設の被害状況についてです。

本市には、桜江中央地区及び川越地区の二つの処理区がありますが、桜江中央処理区は中継ポンプ施設8箇所、川越処理区は処理場1箇所、中継ポンプ施設21箇所、合計30箇所の施設が江の川の水位上昇により水没し、運転制御が不能となりました。

その被害額は、桜江中央地区が約2,600万円、川越地区が約2億3,400万円、合せて約2億6,000万円となっています。

各施設の応急仮復旧につきましては、被災翌日の7月8日から仮復旧作業を開始し、7月13日には中継ポンプ施設全箇所の仮復旧、また7月20日には川越処理場の仮復旧を完了しました。しかしながら、いずれの施設も制御装置や通報装置などは故障したままであり、必要最小限の機能で運転を続けている状況です。

浸水被害を受けた設備機器の取り替えを行う本復旧については、年内には災害査定を受け、その後早くに工事着手したいと考えています。

 

次に、水道施設の被害状況についてですが、江の川の水位上昇により、川越浄水場の機械設備や電気計装設備等が冠水したため、水道水の供給が出来なくなりました。

 このため、被災翌日の7月8日から仮復旧作業を行い、7月13日には機械設備及び電気計装設備の仮復旧を完了し、給水を開始しています。

しかしながら、機械設備については、通常の半分の装置に1.5倍の負担をかけて運転を続けている状況です。

このため、今後は本格的な復旧を行う必要があり、10月末には国の災害査定を受け、その後、早く工事着手し、本格復旧したいと考えています。

なお、その被害額は約2億2,000万円となっています。

 

次に国・県管理河川についてです。

まず江の川についてですが、このたびの7月豪雨では、各観測所で氾濫危険水位を超えるなど、水位の上昇により、無堤防区間において河川が氾濫し、家屋が浸水するなど多大な被害が発生しました。

このため、今後二度とこうした被害が生じないよう現在事業中箇所の整備促進はもとより、無堤防区間の早期解消に向け、国、県など関係機関に対し、これまでにも増して強く要望してまいります。

また、八戸川についても江の川のバックウォーターにより大きな被害が発生しています。このため、堤防に損壊が生じた区間はもとより、堤防を越水した区間なども含め、早期に復旧・整備していただくよう県に対し強く要望してまいります。

 一方で、まさに国民の生命・財産を守るための国の治水事業関係予算が、平成21年度以降減額され、十分な予算が確保なされていないことから、これら予算の増額についても関係機関に強く働きかけてまいります。

 

次にソフト対策についてです。

このたびの災害では、8地区6,117人の方々に避難勧告や避難指示を発令し、実際に避難所に避難された方は、最大時で300人から400人となっています。

江津市では、平成25年の豪雨災害以降、市担当課の出前講座や講演会だけでなく、各地域コミュニティ組織や自主防災組織等が主催される防災研修や避難訓練が定期的に行われてきました。

今後は、地域単位での取り組みが更に充実したものとなるように、地域と行政が気持ちを新たにして密に連携することが必要です。

そのうえで、「どんなときに」、「どこに」、「どのルート」で避難するのか、あるいは、「更に安全で迅速な避難行動を促すためにどうすればいいのか」などをともに考えながら、より一層効果的な防災対策を推進して参ります。

 

縷々申し上げましたが、被災者の皆さんが元通りの生活に戻るには今しばらくの時間を要するものと考えます。

市と致しましても、一日も早く元の生活が出来る様、その復旧・復興に向け、全力で取り組んでまいります。

議員の皆さんを始め、市民の皆さんには、今後の取組みに対して、ご理解・ご協力をいただきますよう心からお願い申し上げます。

 

(風の国について)

風の国は、交流人口の拡大や地域経済の活性化、あるいは雇用の場の確保などを目的とし、地域住民の熱い思いのもと旧桜江町時代、具体的には平成7年から9年にかけて順次オープンし今日に至っています。

そして開業から23年が経過し、これまで有料による施設利用者数は延べ239万人に上るなど一定の成果を上げてまいりました。

しかしながら、宿泊用の客室数不足をはじめ、様々な原因が重なり開業以来厳しい経営を余儀なくされてまいりました。

このため、経営改善に向けた取り組みを幾度も行ってまいりましたが、思うように好転せず財政の健全化が求められる今日、これ以上資金補充を続けるわけにはいかず平成31年3月31日をもって第三セクター方式での経営に区切りをつけることといたしました。

私は、風の国についてのこのような決定をせざるを得なかったことについて、市政を託された市長としてその責任を痛感しているところです。今後はこのような結論に至った事実を重く受け止め、そしてこれまでの取り組みを真摯に振り返り、これからの市政運営に反映して参りたいと考えています。

また、これまで建設及び運営に関わられた皆さんをはじめ地域住民、とりわけ旧桜江町民の皆さんの胸中には言葉では言い表せない複雑な思いがあると思います。温泉利用や憩いの場としての活用など可能な限り影響が生じないように努めたいと考えていますので、どうかご理解いただきますようお願い申し上げます。

今後は民間方式での経営を前提にその譲渡先を探すことになりますが、その選定にあたっては提案型募集とすることとし、安定的かつ発展的に運営していただける事業者を選定したいと考えています。

 

(学校へのエアコン設置について)

 子どもたちに快適な教育環境を提供する観点から、これまで学校施設の耐震化や老朽化等の問題にあわせ、普通教室へのエアコン設置についても検討してまいりました。

 そうした中、今年の夏は、全国各地で記録的な猛暑となりました。地球温暖化の進行等を考えると、来年度以降もこうした状況が続くものと思われ、児童・生徒の安全、健康への影響を及ぼすことが心配されます。

このため、この度の補正予算において、小中学校の普通教室へエアコンを設置するための実施設計費を計上しています。

今後は、できるだけ早くエアコンの設置が完了できるように、国の予算動向などを踏まえながら適切に対応してまいります。

 

(市役所新庁舎建設について)

このことについては、現在造成工事を行っており、切土材に含まれていた廃棄物の分別や、JR沿いの排水路整備に時間を要しましたが、近いうちに完了する見込みです。

一方、建物の基本設計については、様々な観点から検討を深めてきたところですが、7月豪雨災害の発生により関係職員が業務に携わることが困難となり、予定よりも2カ月程度業務が遅延している状況となっています。

今後、早く基本設計の素案をとりまとめ、市民や議会のご意見を伺いながら業務を完了させるとともに、実施設計については、当初の予定通り今年度末の完了に向けて取り組んでまいります。

なお、その完成時期については、これまで合併特例債の発行期限とされた平成31年度末を見据えて事業を進めてきたところですが、本年4月、議員立法により東日本大震災に伴う合併市町村に係る地方債の特例に関する法律の改正が行われ、合併特例債の発行期限は、平成36年度まで5年間延長されました。

このことも踏まえながら、地方債発行額の平準化をはじめ、建設資材の価格動向、消費税の引き上げの問題などを総合的に検討し、今後の建設スケジュールを決定してまいりたいと考えています。

 

この他にも本市では多くの課題を抱えています。

私は、こうした課題の解決のため、一歩ずつ着実に歩みを進め、市政運営の基本理念である、持続可能な市政運営、そして「小さくともキラリと光るまち」を目指し、市政を展開してまいります。

どうか議員並びに市民の皆さんにおかれましては、より一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

(備考)

アクセシビリティの向上のため、原文の表現を一部変更して掲載しています。