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平成30年第1回議会定例会における所信

掲載日:2018年3月2日更新
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平成30年第1回議会定例会における所信

平成30年3月2日

平成30年第1回江津市議会定例会が開会されるにあたり、諸議案の提案に先立ちまして、当面の市政運営に対する私の基本的な考え方を申し述べさせていただきます。

(地方創生について)

まず、地方創生についてです。江津市版総合戦略が4年目を迎え、いよいよその成果が問われてまいります。

この戦略では、2040年の目標人口を17,300人程度と定め、計画最終年の2020年の目標人口を22,539人に設定しています。

この目標人口を達成するために設定した2016年(平成28年)の目標人口は、23,855人ですが、これに対し、その実績は、24,121人で、目標数値を266人上回る結果となっています。

具体的な取組みの成果としては、まず、企業誘致や新規就農等の促進に加え、地域産業の活発な動きにより、新規雇用数が順調に増加しています。

こうした状況を反映し、市内の高校卒業者の内、就職を希望した方の市内企業就職率が31.7%まで上昇するなど、人口流出を抑制する原因となっています。

また、定住相談や空き家バンクの充実などによるUIターン者の確保、待機児童ゼロの堅持による子育て環境の充実、加えて中心市街地活性化による交流人口の増加など、厳しい財政状況下にあって、総合戦略に基づく取組みを地道にコツコツと続けた結果、人口減少の抑制につながっているものと分析しています。

今後も、人口減少を極力抑えながら、まちの活力を創出していくため、総合戦略に掲げた産業振興やUIターンの促進、子育て・教育環境の充実、自助・共助・公助による安心安全なまちづくりなどの各種施策を一体的、かつ着実に推進してまいります。

(当初予算について)

次に、平成30年度当初予算についてです。

一般会計につきましては、予算総額を141億7,000万円とし、前年度比較では、5億9,200万円、率にして4%の減としています。

その内容は、昨年に引き続き、江津市版総合戦略に掲げた事業に重点を置き予算編成をしています。この他にも、JR三江線廃止に伴う代替バス事業や、済生会江津総合病院の支援、あるいは旧ごみ焼却場解体とリサイクル施設の整備など、本市が抱える課題に着実に取り組んで行く予算編成としています。

なお、平成30年度は、市長改選の年となるため、当初予算は骨格編成とし、政策的要素の強い経費については、改選後の補正対応としています。

いずれにしても、合併算定替えによる地方交付税縮減など、厳しい財政状況を反映し、当初予算段階においても、7億5,600万円余りの基金を取り崩すこととしています。

このため、今後もあらゆる財源の確保を図り、また、予算執行段階での一層の歳出圧縮など、その収支改善に努める必要があると考えています。

 

以上、予算編成に関する基本的な考え方を申し述べました。

次に、主要な重点課題について申し述べます。

 

(三江線について)

まず、三江線問題についてです。

いよいよ3月31日の運行をもって、JR三江線が廃止となり、昭和5年の開通から88年で、その歴史に幕を下ろします。

ふるさとの光景から慣れ親しんだ線路が消える。このことは、大変寂しく、残念でなりません。

廃線は、鉄道から自動車へという地域交通の変化、沿線人口の減少という抗いがたい事情などがありますが、一方で、利用を通じて、公共交通を自分たちの手で守ろうとする意識に欠けていたことも、その原因の一つだったのではと考えています。

4月1日からは、石見交通及び本市による代替バスの運行が開始されます。公共交通を守ることは、自らの生活を守ることにもつながります。二度と、三江線廃止のような悲しい思いを味わうことのないよう、行政はもとより、住民一人ひとりが、その利用促進に努めなければならないと考えています。

なお、市が譲り受ける鉄道資産、具体的には、県道桜江金城線と三江線が交差する、川戸第一踏切から川戸駅までの用地については、県道のバイパスとして整備がなされるよう、今後県に強く働きかけてまいります。

また、三江線廃止に伴う代替バスの料金についても、鉄道運賃の2倍以内で収まるよう、関係機関と協議をしてまいります。

(山陰道について) 

次に、山陰道についてです。「山陰道 福光・浅利道路」が平成28年に事業化されて以降、地元への説明並びに現地の測量調査、道路設計と着実に事業を進められています。

この山陰道の整備は、本市にとって産業・経済の振興はもとより、救急医療や災害時の緊急輸送路としての役割を担う重要な道路です。山陰道各同盟会と力を合せ、引き続き早期の全線開通に向け、強く働きかけてまいります。

そうした中、当面、山陰道の代替路線として利用する、浅利・江津間の県道浅利渡津線については、平成30年中に江津工業団地から国道9号江津バイパスまでの間を、供用開始する見込みとなっています。

また、工業団地から浅利町の国道9号へのアクセス道路整備については、現在、道路拡幅工事がほぼ完了し、今後は2箇所の交差点改良に取りかかることとされています。

このことについても、可能な限り早期完成となるよう県に働きかけてまいります。

(治水対策について) 

次に、治水対策についてです。

まず、江の川の河川整備については、平成28年2月に策定された「江の川水系河川整備計画」に基づき、現在、国において、大貫、川越、八神地区の堤防整備事業、並びに川平地区土地利用一体型水防災事業が行われています。

これら事業の一日も早い完成、更には無堤地区の解消に向け、引き続き国に対し要望してまいります。

また、八戸川及びその支川の整備については、島根県において、現在、「江の川水系八戸川流域河川整備計画」の変更作業が進められています。そうした中、2月中旬より、八戸川沿川5地区で、住民の皆さまにその整備方針について説明がなされたところです。

今後は、一日も早い事業着手に向け、県に対し強く働きかけてまいります。

また、波積ダム建設につきましては、ダム本体工事に先立ち、今年度、仮排水路トンネル工事、いわゆる転流工が発注され、来年度には、ダム本体工事が発注される予定となっています。

このことについても、早期に完了するよう、国及び県に対し、強く要望してまいります。

一方、ダム周辺整備につきましては、波積ダム周辺整備計画検討委員会より、去る1月29日に、整備に関する市への提言書が提出されました。市としては、ダム本体工事の進捗にあわせて整備を行ってまいります。

(旧ごみ焼却場の解体について)

次に、旧ごみ焼却場の解体についてです。

長年の懸案となっておりました、松川町太田地内の旧ごみ焼却場の施設については、このたび、解体・撤去することとし、その跡地に、不燃ごみに含まれる小型家電類の回収及び再資源化業者への引き渡しを行うための、使用済み小型家電製品のストックヤードを建設いたします。

これにより、ごみの埋立量が減少し、島の星クリーンセンター最終処分場の延命が図られるものと考えています。

(国民健康保険事業について)

次に、国民健康保険事業についてです。

ご承知のように、平成30年度より県と市町村が、ともに運営を担うという新制度が始まります。

こうした中、先日、本市においては、保険料が下がるという報道がありましたが、その保険料を元に示された標準保険料率は、応能割と応益割の比率が、46対54で計算されていること、また、算定に用いた所得総額が、本市が実際に保険料を計算する際に用いる所得総額と異なり、高めに設定されていること、あるいは、収納率が異なることなど、実態とかけ離れたところもあり、その内容については、今後、よく精査する必要があります。

このため、今後の料率の決定にあたっては、国保会計が将来にわたって安定的に運営できるよう、また、制度改正による影響なども考慮しながら、慎重に進めてまいります。

なお、一本化はされるものの、保険料率の決定や保険給付、保健事業等の事務は、これまでどおり市が行うこととなりますので、申し添えておきます。

(下水道整備について)

次に、下水道整備についてです。

本市では、下水道整備を「生活環境の改善と若者定住対策の重要な基盤整備」と位置付け、これまでその推進を図ってまいりました。

平成30年度は、管渠工事の実施に加えて、江津浄化センターでの汚泥共同処理施設整備(MICS事業)を引き続き実施します。また、汚泥貯留槽等の防食工事、脱水設備工事等を行い、平成30年度末までに機械・電気設備の更新完了を目指します。

また、江津浄化センターからの希釈放流水の流入に伴い、江津西処理場の既設処理水槽の機械・電気設備の増設工事を平成29年度に引き続き実施し、平成30年度末までの完了を目指します。

一方、これらの施設を維持していく費用については、使用料ですべてを賄うことが必要ですが、現在、下水道事業会計で54%、農業集落排水事業会計で47%しか賄えていない状況であり、残りは一般会計からの繰入金に依存しています。

また、下水道会計での借入金の償還金が年々増加することから、一般会計からの繰入が今後大きくなることが見込まれます。

このため、下水道基本構想及び事業計画について、今後、抜本的に見直し、建設投資の抑制を図る必要があります。

一方、今後は老朽施設の更新などの投資も必要となりますので、持続可能な施設とするために、引き続き、接続率の向上の取り組みや、効率的な施設の維持管理に努めるとともに、使用料の改定についても検討する必要があると考えています。

(第3次江津市保健福祉総合計画について)

次に、保健福祉総合計画についてです。

平成24年度からすすめてまいりました「第2保健福祉総合計画」は、平成29年度をもって、その期間が終了いたします。

このため、今般、新たに平成30年度から35年度を期間とする「第3次保健福祉総合計画」を策定いたしました。

この計画は、「地域福祉計画」、「健康増進計画」、「食育推進計画」、「高齢者福祉計画」、「障がい者保健福祉計画」の5つの個別計画によって構成し、様々なライフステージにおける本市の保健福祉施策を示しております。

平成30年度は、この計画のスタート年として、基本理念を着実に推進し、市民の皆さまが、一人の人間として尊重され、支え合い、助け合う中で、自分らしく自立した生活を続けられるよう各種施策を実施してまいります。

(子育て支援施策について)

次に、子育て支援についてです。平成30年度は、保育施設の新設や廃止などにより、子育て環境が大きく変わります。

老朽化している和木保育所と、江津幼稚園を廃止し、新たに社会福祉法人「江和会」による「うさぎ山こども園」が、4月より運営を開始します。

このこども園では、通常の保育に合わせ、保育園部門では一時保育や延長保育、幼稚園部門では預かり保育などの地域子ども・子育て支援事業を行う予定です。

また、廃止後の跡市保育所を利用して、NPO法人による「里山子ども園わたぼうし」が、同様に4月より運営を開始します。「里山子ども園わたぼうし」では、跡市地域の協力を得ながら、子どもたちが自然の中でいきいきと活動する自然体験型の保育を行います。

この2つの施設が、本市に新しくできたことにより、次代を担う子どもたちが、健やかに育つ環境づくりが進むとともに、うさぎ山こども園では、親の就労形態にかかわらず、施設利用ができることから、なお一層、子育て環境の充実が図られるものと考えています。

(済生会江津総合病院について)

次に、済生会江津総合病院についてです。

本市の地域医療の中核をなす済生会江津総合病院は、医師など医療従事者不足をはじめ、様々な原因が相まって、極めて厳しい経営状況が続いています。

この問題を解消するためには、抜本的な改革なくして、その出口は見出せないものと思っています。

また、その改革にあたっては、支部長、院長はもとより、全職員が心をひとつにし、一丸となって、全力で取り組む必要があると考えています。

それと同時に、上部組織である済生会本部の支援なくして、その実現は不可能と考えています。

済生会江津総合病院におかれては、こうした考え方のもと、改善に向けて全力で取り組まれるよう強く願っています。

一方、その経営改善は、本市の地域医療提供体制確保の観点から、喫緊の課題であり、市としても今後の財政事情を踏まえながら、必要な支援を行いたいと考えています。

また、この病院は、市民の皆さまにとってなくてはならない大切な資産であり、そうした認識の下、ともに支えていただければ幸いに思います。

(新庁舎建設について)

次に、新庁舎建設問題についてです。

このことについては、その主な財源となる合併特例債の発行期限が、平成31年度末で終了するところから、それを前提にタイトな建設スケジュールの下、平成29年度予算では、建物の基本設計及び実施設計費、更には建設予定地の造成経費などを計上しています。そして、現在、配置や意匠などについて、設計業者と一緒になって様々な検討を行っています。

その過程では、これまでお話した内容に変更が生ずる場合もあるところから、その都度議会とも相談しながら、よりよいものにしてまいりたいと思っています。

そうした中、国においては、議員立法で合併特例債の発行期限の延長という動きが出ています。

このため、今後はその動向を注視するとともに、地方債発行額の平準化など財政健全化の観点や、建設資材の価格動向、あるいは消費税の引き上げの問題など、総合的に検討し、その建設スケジュールを最終決定したいと考えています。

(水の国について)

最後に、水の国についてです。

この施設は、水をテーマにした現代美術と科学を融合したミュージアムとして、平成9年4月開設以降、20年が経過いたしました。

開設初年度こそ約4万4千人の集客を見ましたが、年々減少を続け、集客対策として入館料の軽減や、地域の方の協力を得てのイベントの実施、指定管理者による自主事業など行ってまいりましたが、近年の入館者数は、2千人前後で推移している状況です。

このような中、平成29年4月に策定された「江津市公共施設総合管理計画」に基づき、この施設については、休館とする方向で地域住民や関係者、関係機関等と協議を行ってまいりました。

こうしたことを踏まえ、平成30年度予算においては、全館休館として指定管理も行わず、施設の維持管理費のみの計上とし、今後は、民間での利用を模索していきたいと考えています。

また、併設の松林宗恵映画記念館については、寄贈いただいた映画資料、脚本等を、市が所有するいずれかの施設で展示する方向で検討しています。

なお、旧桜江町民、とりわけ坂本地区の皆さまには、大変申し訳なく思っており、心からお詫び申し上げます。

 

以上、平成30年度における主要な施策の取り組みに併せ、本市が抱える諸課題について申し述べました。

 

私は、こうした様々な課題に対し、一歩ずつ着実に歩みを進め、市政運営の基本理念である、持続可能な市政運営、そして「小さくともキラリと光るまち」を目指し、市政を展開してまいります。

どうか議員並びに市民の皆さまにおかれては、より一層のご理解、そしてご協力をお願い申し上げます。

(備考)

アクセシビリティ向上のため、原文の表現を「要因」から「原因」に、「先般」から「先日」に、「勘案」から「検討」に変更して掲載しています。