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江津中学校 学校だより9月号

掲載日:2017年2月16日更新
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夢を育む学校創り(平成28年9月27日)

 あと数日で10月に入ります。神(かん)無(な)月(づき)です。10月には日本の各地から神様が本県の出雲に集まり、出雲地方以外では神様がいなくなることからそのように呼ばれています。ただし、出雲地方では全国から神様が集まるということで、神(かみ)在(あり)月(づき)と10月を称しています。 さて、前号に引き続きまして、本号も私の学校経営方針に関わる内容す。本校では、教育目標のスローガンとして「夢を育む学校創り」を掲げております。今号は、何故私がこのような思いに至ったのかについて書かせていただきます。


 私がこの「夢を育む学校創り」を意識しだしたのは、今から15年前にさかのぼります。15年前の8月、私は江津中野球部監督として中国大会に臨んでいました。当時のチームは3年計画で育てた大型チームで、「全国制覇」を合い言葉にそれに見合う練習を重ね、地区大会、県大会を経て中国大会の舞台に立っていたのです。しかし、当時の全国大会への出場校は中国5県でたった1校のみ、二日間で4試合を勝ち抜き優勝しなければなりませんでした。それも各県からの選りすぐりの代表校を相手にです。私は正直なところ難しいなと思っていました。しかし子どもたちは炎天下の中、4試合を勝ち抜き見事優勝の栄冠に輝きました。

 この時のことです。私は、「これで全国」という気持ちの一方で「よくやった。これで十分」と思っていたのを今でも覚えています。しかし子どもたちはそんな私とは全く違っていました。ベンチに帰ってきたキャプテンは開口一番「先生、やっとスタートラインに立てました。胴上げは全国を取ってからやらせて下さい。」との言葉、他の者からも「よし、やっと本番だ。」という言葉が次から次に出てくるではありませんか。何という気概でしょう。なるほど私はチーム結成以来「全国制覇」「日本一」「県ではなく全国を相手に」という言葉を口にし、又、それに見合う厳しい練習を彼らに課してきましたが、本当に日本一になるとか全国制覇とか、自身思ってはいませんでした。しかし子どもたちは違ったのです。心の底から「全国制覇」を求め、その為の練習にも耐え、「夢」をしっかりとした「目標」にまで、手の届くところまで引き寄せていたのです。

 そんな中国大会を経ていよいよ全国大会、ここでも彼らは持てる力を十分に発揮して、1日目、2日目と全国の強豪相手に勝ち進みました。そして準決勝、相手は前年度優勝校、四国ブロック代表の明徳義塾でした。彼らは堂々とさらに優位に試合を進めましたが、終盤でまさかの逆転負けを喫したのです。
  それでも全国3位という快挙です。私はここまで本当によくやったという気持ちで一杯でした。しかし、ここでも彼らは違っていたのです。茫然自失、自分たちが負けたことが信じられない顔々、そしてしばらくして号泣の顔々、悔し涙とともに、今、目の前で起こったことがどうしても信じられないという涙々。

 私はかってこんな光景を見たことがありませんでした。彼らは、本当に心の底の底から「日本一」をめざしていたのです。根本のところから私とは違っていたのです。彼らの本気さ、目標をつかみ取ろうとする姿勢のすさまじさに驚嘆させられるとともに、これだからここまでこれたんだなと実感させられたことを昨日のことのように覚えています。帰りのバスの中で、明徳義塾が優勝したとの知らせを受けたときも彼らは終始無言でした。

 江津に帰ってからキャプテンが「先生、全国を取れなくてすみませんでした。3位の胴上げでもいいですか。」
  私は何度も宙を舞いながら「夢をありがとう。感動を本当にありがとう。」と彼らに心底感謝し、涙が止まりませんでした。胴上げが終わった後、彼らは3年間汗を流し続けたグランドを、それこそそこまでやるかというほど丁寧に丁寧に整備してくれました。何度私が「もういいから帰れ。」と言っても、真っ暗になるまで整備は続きました。

 私はこの実体験を通して「夢」のもつエネルギーの「凄さ」を実感させられました。と同時に、野球部員だけでなく学校の子ども一人ひとりに「夢を持たせられるような学校」を創りたいと思うようになったのです。15年前のことですが、私の学校づくりの原点がここにあります。

校長 山藤俊治

PDFファイルも添付しています

平成28年度学校だより9月号 [PDFファイル:395KB]

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