平成23年 第1回議会定例会 市長施政方針
施政方針
平成23年2月28日
まず、我が国を取り巻く国内外の諸情勢についてであります。
2008年9月のリーマンショック以来、世界経済は不況の波にさらされ、米国やEU諸国を含め、景気回復の兆しがいまだに見えない、大変厳しい経済雇用情勢であります。
反面、中国を中心としたBRICS諸国での経済成長は顕著であり、世界経済を牽引しており、特に中国は先般、GDPで我が国を追い抜き、世界第2位の経済大国となりましたが、こうした各国の経済産業活動でのCO2排出により地球温暖化が急速に進み、世界各地で異常気象による大干ばつや大洪水等が発生し、大きな被害が出ております。
他方、世界平和への安全保障についても、イランと北朝鮮の核開発問題や、昨年北朝鮮による韓国領ヨンピョン島砲撃事件等に端を発し、中国や韓国を始め、東アジア各国においては軍事的緊張感が高まりつつあります。
中東においては本年1月チュニジアでの「ジャスミン革命」に始まり、エジプトでは、国民的デモによりムバラク大統領が辞任に追い込まれたことに端を発し、この流れがアラブ諸国に次々と連鎖し、中東地域において大きな不安定要因となりつつあります。
こうした中にあって、我が国においては中国等発展途上国の経済成長に刺激され、長年続いていた景気下降の下げ止まりといった一服感はあるものの、失業率の高止まりと併せ、大学卒業者等の求人率は超氷河期と言われており、社会的問題となっております。
現在、国会では平成23年度予算案が提案され審議中でありますが、子ども手当等、民主党マニフェストの実施といったことから、2年連続での税収を上回る赤字国債の発行により、財源不足を賄うこととしております。こうした財政運営面から、消費増税も含めた税と社会保障の一体改革や、外交防衛面での、普天間基地や尖閣諸島、北方領土問題、更には経済面でのTPP参加問題等が大きな懸案となってきております。ネジレ国会と言われる中で政府与野党は、政局も絡めて論戦が行われておりますが、デフレ不況の中で窮乏している国民生活を守るため、国会議員として、その責任を果たしていただくことを願うものであります。
こうした中、島根県においては低迷する県内の経済・雇用を下支えし、県民生活を守るため、一般会計5322億円余の平成23年度当初予算を編成しております。
県内各市町村の人口減少傾向が進む状況下にあって、経済対策及び緊急対策等のほか、定住対策、2012年の古事記編纂1300年を目玉として「神話のふるさと『島根』推進事業」による観光振興、県民の安心安全な暮らしを守る地域医療再生計画に基づいた医療・福祉の充実、また国の公共事業削減を県費で賄うため、道路整備事業や急傾斜地崩壊対策事業等が主なものとなっております。
こうした、国内外の情勢の中にあって、本市を取り巻く状況についてであります。
昨年5月、市長・市議会議員同時選挙が行われ、議員定数24人から16人と大幅に議席数が削減される中、厳しい選挙戦を勝ち抜かれ見事当選の栄に浴された議員の皆様におかれましては、地方議会が果たす役割等二元代表制について、いかにあるべきかも含めた議会改革に積極的に取り組まれるなど、市政の推進に傾注されておられます。
先般開催された江津・桜江両地域審議会において新市建設計画の進捗度は当初計画を上回る実施状況との評価でありましたが、これも市議会挙げての取り組みと併せ、市民の皆様のご理解ご協力のお陰であり、感謝を申し上げる次第であります。
しかし、昨年10月1日を基準日として実施された国勢調査では、過去5年間で1,992人の人口減、率にして7.2%の減少となったところであります。
この内訳としては、島根県人口移動調査結果を踏まえた試算では、自然減少が1,139人で、人口流出による社会減少が853人となりました。今日まで、企業誘致のための支援制度や既存企業への振興策、農業の6次産業化、空き家の活用によるUIターンなど、様々な取り組みにより150人強の雇用の創出や、UIターン者の定住を実現してきたところでありますが、一方で円高デフレ傾向等、長引く景気低迷の中、自動車産業やIT関連産業の海外進出により、製造業を中心とした国内中小企業は、大変厳しい経営を強いられております。
こうしたことが本市においても、昨年7月をもって撤退したパナソニック エレクトロニックデバイスジャパン株式会社の工場閉鎖を始めとして、公共事業費の大幅削減による建設業の廃業や規模縮小、住宅着工戸数の大幅な落ち込みによる石州瓦製造業の不振、更には消費活動の低迷による小売業への悪影響が、雇用の場を失うといったことに繋がり、結果として社会減少の大きな要因となったものと分析いたしております。
この人口減少傾向は2004年から国全体で現象化してきておりますが、特に本市においては、この傾向がより一層顕著となり、人口減少と高齢化に伴う担い手不足による耕作放棄地に象徴される「土地の空洞化」、限界集落の出現による「ムラの空洞化」といったことが「誇りの空洞化」といった「心の過疎」にも繋がることが懸念されます。
こうした現象を防ぎ、地域の活力を生み出すためにも、定住対策を最重要事項に位置づけ、人口減少傾向に何としても歯止めをかける施策の推進が、極めて重要かつ喫緊の課題であることは、申すまでもありません。
こうした厳しい情勢を踏まえる中にあって、これまでの施策を一歩一歩地道に進めることは勿論のこと、特に
1.若者を中心とした雇用の場の確保
2.地域医療体制の確保
3.子どもを生み育てやすい環境づくり
4.教育力の向上
を定住対策の主要な政策課題と位置づけ、平成23年度を本市の
「定住施策の再構築元年」
とし
、「元気・勇気・感動・ごうつ、江の川が育むイキイキ協働体」
の具現化、いわゆる合併総仕上げに向け取り組んでまいります。
以上、平成23年度での市政運営に関する基本的な考え方を申し述べましたが、これからは 「第5次江津市総合振興計画」 に基づき、主要な施策につきまして申し上げます。
まず、 基本方針「Ⅰ活力ある産業で豊かな生活を築くまちづくり」 についてであります。
若者定住のための働き場の確保と、あらゆる産業振興の観点から企業誘致の推進は、重要かつ喫緊の課題であります。このことから、新たな企業誘致のため、初期投資に対して支援する賃借料補助金、ソフト産業立地促進のための奨励金等、企業ニーズに的確に応えるための制度を拡充し、本市の特色をPRする中で粘り強く誘致活動を行なってまいります。
市内既存企業の支援につきましては、地域産業としての競争力強化及び地域資源を生かした産業の振興を図るために、中小企業等競争力強化支援への取り組みや、これまで実施している緊急経済・雇用安定化対策についても、引き続き実施してまいります。
昨年本市独自の事業として、創業プランを持った人材を戦略的に誘致しようという「過疎地域の課題解決型ソーシャルビジネス創業支援事業」 をスタートしました。
今後、この創業プランの実践を支援すると共に、NPO法人と連携し、小さくとも地域に根ざしたビジネスとして、雇用の場の確保に繋げてまいります。
農林水産業の振興でありますが、邑智西部区域「特定中山間保全整備事業」については、本年度長尾(なごお)橋架替工事に着手されるなど、平成25年度の完成を目指して進められております。また、ふるさと農道も計画通り進めてまいります。
農地環境整備事業では、八神地区圃場整備に新規着手するとともに、農地有効支援事業として、土地改良区において実施する区画整理、用排水設備等の改修事業を支援してまいります。
有害鳥獣被害対策につきましては、極めて深刻な状況から生産者の皆様と連携しながら、積極的に対応してまいります。オープン以来活況を呈している「サンピコごうつ」と、本年7月完成予定の「学校給食センター」との連携を図る中、ビニールハウス等栽培施設の整備と、遊休農地の解消も含めた生産者の拡大に向けた支援を行ない、地産地消の推進に努めてまいります。
森林保全の推進については、水源涵養や防災対策及び地球温暖化対策の観点から造林地の保育事業を進めるほか、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に基づき、本市における地域木材の積極的な利用に努めてまいります。
水産業の振興につきましては、島根県による人工漁礁の早期整備と併せ、資源回復のためのアワビの稚貝放流を実施してまいります。
いずれにいたしましても、農業を始め林業、水産業や畜産業といった一次産業につきましては、既に動きつつある取り組みも含めて、六次産業化によるブランド品の開発、販路拡大に努めます。
また、中山間地域の集落では、高齢化対策、集落の維持とともに、自然環境の保全など農山村が有する多面的機能が発揮できるよう、その振興に努めてまいります。
観光振興につきましては、交流人口の拡大と地域経済の活性化を図る上で極めて重要であります。おりしも2012年(平成24年)は、古事記編纂1300年の節目を迎えることから、島根県においては「神話のふるさと『島根』推進事業」と銘打って、実行委員会を組織し、これから3ヵ年にわたり、観光客誘致等を含めた様々な取り組みが行なわれます。本市もこの委員会に職員を1名派遣することとしております。
今後、この取り組みと連携する中で、万葉の歌人柿本人麻呂をモチーフとした「新ぐるっと人麻呂江津物語」の具現化と、有福温泉神楽殿での夜神楽の定期開催や、大正レトロ復活のための温泉街の回廊整備、御前湯のリフォーム等を実施する中で、旅館若手経営者と協力しながら、入込客の確保に努めてまいります。併せて、風の国、水の国、今井美術館、江津本町や人麻呂にちなんだ歌碑等、歴史・文化と江の川を始めとした美しい自然があります。これら隠れた魅力を掘り起こし、磨きをかけ、これらを広くPRすることが必要であります。
また、入込客へのおもてなし等、サービス向上のための観光ボランティアガイドの育成や、広島を始め関西、関東方面へのメディアを活用した観光PRを積極的に行い、交流人口の拡大に努めてまいります。
基本方針「Ⅱ自然を活かしたふれあいのあるまちづくり」 についてであります。
本市には新エネルギービジョンに基づき設置された風力発電やバイオマスボイラーが稼動しており、CO2削減に大きく貢献しています。また、循環型社会の構築については、引き続き、ゴミの分別収集や3R運動(リデュース・リユース・リサイクル)等、市民・事業者・行政が一体となった取組を進めてまいります。併せて、環境面等多面的役割を果たす「農地・水・環境保全向上対策事業」及び「中山間地域等直接支払制度」についても、引き続き推進してまいります。(糸谷川への汚水排出問題については、下流域の住民の皆様はもとより、市全体の重要な環境問題となっており、関係機関と更なる連携を取り、早期の問題解決に努めてまいります。)
基本方針「Ⅲ健康で安心して暮らせるまちづくり」 についてであります。
まず、主要課題に掲げた地域医療体制の確保につきましては、本市における中核病院である済生会江津総合病院や地域医療拠点病院である西部島根医療福祉センターでは、常勤医師の不在や看護師不足が深刻な状況となっております。このため、医学生・看護学生奨学金制度の活用による卒業後の勤務や本市出身の医師、看護師の情報収集に併せ、勤務の呼びかけを行なうとともに、医師住宅や病児保育施設の開設、専門医や認定看護師など、資格取得に対する支援を引き続き行なってまいります。
併せて医師・看護師の働きやすい環境整備のため、地域と病院が相互理解を深めていくためのタウンミーティングも開催し、共に支えあう意識の醸成に努めてまいります。
次に、主要課題に掲げた、子どもを産み育てやすい環境づくりにつきましては、「次世代育成支援後期行動計画」に基づき、本市が独自で進めている「赤ちゃん登校日」の実施や、済生会江津総合病院での病児保育事業の開始、さらには、放課後児童クラブの拡充等を始め、「第3子以降の保育料の無料化」「保育料3割軽減」についても継続して実施するなど、子育て家庭への支援に努めてまいります。
高齢化が進む本市では、子どもから高齢者まで、住み慣れた地域で、みんなで支えながら、いきいき生活する地域づくりは重要な課題であります。
よって一人暮らしの高齢者に対する支援としてボランティア活動の充実や災害時要援護者登録などを進めてまいります。介護保険事業につきましては、待機者対応として新たに地域密着型介護老人福祉施設(小規模特別養護老人ホーム)1ヵ所(29床)と認知症高齢者対応グループホーム2ヵ所(2ユニット18床)が開設されます。
さらに、予防を重視した介護予防サービス及び地域支援事業の充実・効率化を進め、介護保険サービスだけでなく、その他の福祉サービスの充実、質の向上を図ってまいります。
障がい者保健福祉の充実につきましては、障がい者の自立と社会参加に向けて働く場の提供等のために必要な訓練を行う新体系の就労支援施設が、この4月に開所されることから、連携を図ってまいります。
市民の健康づくりと予防につきましては、特に、がん対策として、女性特有のがん検診推進事業を継続し、子宮頸がんと関連のあるHPV(ヒトパピローマウイルス)検診費用の一部助成を行なってまいります。
なお、平成19年度に策定した江津市保健福祉総合計画につきましては、平成23年度で5年が経過することから、平成23年度において平成24年度から5年間の計画を策定することとしております。
基本方針「Ⅳ安全で快適な暮らしを支えるまちづくり」 についてであります。
全市30分道路網の基軸となる国道261号桜江バイパスと市道山中線が本年度中に供用の運びとなります。今後とも、山陰道「温泉津・江津間」の早期事業着手と浅利渡津線や桜江金城線をはじめとする国県道等の事業促進に取り組んでまいります。
高齢者等交通弱者対応のための総合的な交通ネットワークの充実につきましては、江津市東部、西部の中山間地域でデマンドバスの実証運行を引き続き行うとともに、これらの成果を検証する中で公共交通網の維持確保について検討してまいります。なお、4月に予定されている石見交通川戸線の減便に対しては、沿線住民の皆様がスクールバスへの混乗により対処してまいります。
安全で安定的な飲料水の確保につきましては、引き続き波積町北地区及び久保川地区の未普及解消を進めてまいります。一方、長年の懸案でありました水道高料金対策につきましては、県用水の受水費単価の軽減が図られたことから、料金の値下げを実施することといたしました。この度の値下げが実施できることは、これまで水道事業対策特別委員会等市議会議員の皆様の一方ならぬご尽力の賜であり、改めて感謝申し上げる次第であります。
下水道整備につきましては、整備手法の見直しを含め、計画的に推進してまいります。
市街地の計画的な整備につきましては、「都市再生整備計画」に基づき、各種事業を進めておりますが、懸案であります江津駅前周辺地区の再生整備につきましては、「江津市バリアフリー基本構想」等関連計画との整合性を図る中で、シビックセンターゾーンや商業集積ゾーン、さらには本町地区と結節し、その役割を果たす拠点としての複合的な公共施設、併せて民間開発誘導への可能性調査を行う中で、早期事業化に向け取り組んでまいります。
なお、旧モアにつきましては壁面崩落や、これによるアスベスト飛散等の恐れがあるため、危険防止、民生安定の観点から平成23年度に解体撤去を実施いたします。
治山・治水等の推進につきましては、検証ダムとして位置づけられました都治川治水波積ダムは、現在検討委員会において、検証作業が進められておりますが、委員の一人である私としましては、これまでのダム方式による事業が継続されるよう強く訴えてまいります。
江の川治水対策につきましては、現在具体的な河川整備計画の策定作業が行なわれており、本年度末までに成果が出る予定であります。今後はこの策定計画に基づいた治水対策を、関係機関と連携し取り組んでまいります。
海岸侵食対策につきましては、和木・波子海岸侵食対策事業の推進に併せ、長年の懸案であります和木海岸について、関係機関と協議を進める中で、保全事業の実現に向けて取り組んでまいります。
防災対策についてでありますが、常備消防はもとより非常備消防組織の体制整備充実を始め、地域の防災力の充実強化は大変重要であります。
一方で消防団員の欠員は、慢性的となってきております。このことから、これを補完することも含め、女性消防隊のあり方について検討してまいります。また、あらゆる災害発生時において的確な情報をいち早く伝達することは、市民の生命財産を守るためには必要不可欠なことであり、情報伝達の第一手段となる防災行政用無線は、大きな役割を果たすことから、引き続いて屋外子局の増設を行うとともに、分担金特例を継続して戸別受信機の普及促進を図ってまいります。
防犯対策につきましては、見守り隊の支援等を行なうとともに、防犯灯のLED化による電気料金の軽減を図るなか、防犯灯の増設を促し、犯罪防止に努めてまいります。
基本方針「Ⅴ豊かな心を育む芸術・文化・教育・スポーツのまちづくり」 についてであります。
主要な政策課題である教育力の向上に資する学校教育環境の整備につきましては、老朽化の進んだ学校施設を耐震対象として、今年度は高角小学校教室棟の耐震補強設計と高角小学校体育館及び江津東小学校体育館の2次診断を行ってまいります。
次に現在建設工事中の学校給食センターが、本年7月に完成いたします。いよいよ2学期からは、市内すべての幼稚園、小中学校で学校給食が開始されますことから、この管理運営等、体制も含め万全を期してまいります。
学校教育の充実については、全ての児童・生徒に対し、あらゆる面での学力向上のため、今年度も引き続き、学力向上支援員を小中学校に配置します。また、児童生徒が読書になじむ習慣を身につけるため、学校図書館への司書の配置を引き続き実施してまいります。
不登校児童・生徒への対応につきましては、生徒指導専任主事による指導を行うとともに、適応指導教室「あおぞら学園」につきましても、子どもたちの自立心を高め、学校生活や社会への適応力が育つよう支援してまいります。
本年度から、「未来を拓く江津塾」を開設することとしております。この取り組みは、市内の子どもたちが家族ぐるみで、サッカーロボット教室や最先端科学などに触れることにより、学力向上、コミュニケーション能力の向上を図ることを目指し、実施するものであります。
平成23年度より新学習指導要領により小学校5.6年生に英語教育が必修となります。外国語指導助手による英会話コミュニケーション能力の向上を図るとともに、コロナ・ノーコ統一校区との交換学生の交流を行なう中で、国際的視野を持った子供たちの育成に努めてまいります。
本市の知的財産の拠点となる新図書館・歴史民俗資料館の整備につきましては、現在検討委員会により、建設基本計画を策定中であります。この成果を踏まえる中で、整備については総合的見地から、その方向性を取りまとめてまいりたいと考えております。
芸術文化の振興としましては、本年5月19日から「再興第95回院展 島根展」が今井美術館において開催されます。今回は日本を代表する画家・同人の諸先生から、市内の子どもたちが直接日本画の指導を受ける試みも企画しております。芸術の奥深さを体験し、情操感の豊かな子どもに育ってくれることを願っております。
本市の和木住民の日露戦争海戦時のロシア艦イルティッシュ号の乗組員救出は、ご承知のとおりであります。先般これにまつわる乗組員の航海日誌や、和木沖の日本海でのイルティッシュ号の様子が描写された軍国画報がマスコミに取り上げられたところであります。本市が世界に誇る人類愛として、今後子どもたちに改めて伝える中で、世界平和の一助としたいと考えております。
スポーツの振興は、大人・子どもを問わず、やる人・見る人も含め感動を共に享受できるものであり、人々の心の絆を強める大きな要因であります。よって、市民の皆様が気軽に利用できる施設整備や軽スポーツの普及を始め、各種競技の県大会等の開催招致に向け取り組んでまいります。
基本方針「Ⅵコミュニティがいきいきと輝くまちづくり」 についてであります。
21世紀は、人権の世紀と言われておりますが、未だに根本的解決には至っておりません。こうしたことから同和問題をはじめとする、さまざまな人権問題の一日も早い解決を図るため、学習の場の確保と機会の提供に努めながら教育、啓発活動を展開してまいります。
また、「男女共同参画宣言都市」を議決した本市としましては、その名にふさわしい取り組みを行い、男女共同参画に関する認識と正しい理解の定着に一層努めてまいります。
公民館は生涯学習活動の場として、重要な社会教育施設であり、特に近年では「新しい公共」を形成する地域コミュニティの拠点となることが求められています。この地域コミュニティ活動の推進につきましては、地域と行政との協働により、地域が主体性を持って、「自ら考え、行動する自立した地域づくり」を目指しており、平成22年度創設した「自治機能再生ブレーン・地域マネージャー配置事業」を引き続き継続し、地域コミュニティ組織形成を促すこととしております。
これらに取り組む活動組織として「特定非営利活動法人」、いわゆる「NPO法人」の設立が急がれますが、現在市内では新たに3法人が起ち上げに向け取り組んでおられます。これらの流れがより一層進むことを期待するとともに、市としても積極的に団体の設立や活動の支援をしてまいります。
以上、第5次総合振興計画に沿って主要な事業、基本的な考え方を申し述べました。
本市におきましては、今後急激な高齢化の進展により医療、年金、介護等の社会保障費が確実に増嵩すると共に、昭和年代に整備された社会資本施設も更新時期を迎えております。
更には、地方主権時代に相応しい安全且つ良質なサービスを確実効果的に住民に提供していくことが求められます。
一方で、前段でも申し上げましたように、国勢調査の人口減による普通交付税の減少や、合併特例による普通交付税の加算措置が平成27年度から段階的に縮減されます。
こうしたことを想定するとき、今後の財政運営においては、改めて徹底して無駄をなくしつつ、各施策の「選択と集中」を、より一層進め、徹底した財務体質の改善を図っていくことが、必要であることは申し上げるまでもありません。
これまで、「第4次江津市行財政改革大綱・実施計画」に取り組み、一定の効果を得られましたが、昨年12月に設置しました「江津市行財政改革推進委員会」のご意見もいただきながら、新たな行財政改革の取り組みの指標となる「第5次行財政改革大綱」は今年度末を目途に策定いたします。
厳しい財政状況の中で、取り組むべき今後の課題は山積しており、市政運営はより一層困難を伴うことは明らかであります。
しかし、こういった時だからこそ、私を先頭に職員全員が創意工夫の下、「知恵と汗」を出し、なんとしても合併総仕上げをやり遂げるといった気概を持って立ち向かってまいります。
今後とも私の市政運営の基本理念であります市民・企業・行政が一体となった総ぐるみ、総参加の市政を展開してまいりますので、どうか議員の皆様並びに市民の皆様におかれましては、より一層のご理解とご協力をお願い申し上げまして、私の施政方針とさせていただきます。
平成23年第1回江津市議会定例会の開会にあたり、平成23年度における市政運営の基本的な考え方と、これに基づいた主要施策について申し述べさせていただきます。